光るみなも白い空 | 2007年12月

少年



少年の心の底の闇に手を伸ばせば

月光に照らされた者達の顔は

ふいに優しくも見えるのだった

青い家に住む天使


音楽の中で

いつか見た景色がまた見えた

青い家に住んでる

ひとりの羽根の生えた天使

まだ子供のちいさな

その天使はひとりで

青い小さな家に住んでるんだ

羽根をふわふわさせて

誰かを待っていた

そしたら一人の客がやって来るんだ

天使はとっても嬉しそうに

家に招いて温かいスープを作って

とっても楽しそうに一緒に食べる

でも客が帰る時間が来て

天使は急に淋しそうな顔をするんだ

客がドアを開けて歩いてゆくと

天使はバイバーイって

たくさんたくさん手を振ってる

ずっと遠くのほうに行っても

ずっとずっと手を振ってるんだ

また来てねって強く願いながら

そして天使はまたひとりぼっちに

なるんだ

でもまたあの人に会えるかもしれない

そう思うと天使の心臓の部分が透けて

小さな灯がふわっと点ったんだ







そんな世界が見えた音楽です。
http://www.myspace.com/apjiw

雲の憂鬱―後編―

朝になっても雨は降り続いていた

彼が外に出ると地面一面に湿原が広がっていた

胸の高さまで伸びた草の匂いがする

彼は闇雲に歩き続けた

歩きながら彼は一つずつ確実に思い出してゆく



母親が死んだ次の日に見た赤い雲

その時僕の手の上に乗ってきた赤い蜘蛛

そして幼い僕はその赤い蜘蛛を飼い始め

あの時見た怖ろしい赤い雲を心の奥に封じ込めた

蜘蛛は、あの蜘蛛はすぐに死んでしまったのだ



魚など飼った覚えはない

彼の脳内の世界に住む少年が見る夢の中にだけ魚は存在していた


その魚は静かな目をして少年に襲い掛かる

少年は飲み込まれ、魚は満足気に眠りに就く

遠くの雲が徐々に降りて来て、地面に降り立つ

魚の周りを雲が囲んで雲の壁が出来る

眠る魚の下に雲は広がり魚を持ち上げ

雲と一緒に空へ昇ってゆく




あの雲は死んだ世界を探していた

今までいつも見下ろしていた世界が死んで

雲は孤独を覚え灰色に染まって新しい世界を

拒み始めていた



一人の少年を愛することで雲はこの世界から

逃げた


その少年の脳内に死んだ世界とある言葉を

焼き付かせ、記憶させた


大人になって彼はいつも自分の脳内にある

謎の言葉と風景を自分のものとして錯覚した

彼の幼い時の記憶を消し去り

知らない少年として彼の夢に現し

彼の中にいつもその少年を住まわせた




謎は一斉に解け始めてゆく




湿原だった地面の水は涸れ果て

草は緑に光り、太陽が低い雲の切れ間に見えた

雲は段々赤く染まってゆく

太陽が沈んだ後もずっと赤く染まったままの雲から

巨大な魚が泳いで来る

虹色の鱗のその魚の目が微笑んでいる




彼の頬に一筋の水滴が流れた



彼は気付いた


世界が死んだと見せ掛けたわけを



一度死んだ世界がどれ程美しいかを

プロフィール

白空

Author:白空
1981年8月4日生

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