一周間

僕らの一周間

日曜日、光り輝く太陽のようなものから生を受けました


月曜日、太陽に照らされ続ける間は光る事のできる月のようになりました


火曜日、絶望と孤独と怒りを覚えて炎のように全てを燃え尽くそうとしました


水曜日、その火はやがて雨に消されその水は川となり海のように広がってゆきました


木曜日、その水を吸って芽が生えすくすくと木のように空に向かって伸びてゆきました


金曜日、その木はやがて枯れ粘り強く何があろうと壊れず全てに滞りなく至る重たい金のようになりました

土曜日、その金もやがて粉々となり最後は命を育む土のようになりたいと望みそこが帰る場所だと決めました

湖畔の教会にて、第一話

何故、彼女は突然あの場所へ行ったのかは

今となってもまだわからない

変な書置き一枚残して彼女は姿を消した

そこにはこう書かれていた

少し、遠出をします 探さなくても大丈夫 

ちょっと北のほうの湖のそばにある教会にいる羊飼いの少年に呼ばれたの 

それじゃ、いってきます

僕は探しはしなかったが、たまらなく心配で

怒りが込み上げてくる日もあったが、正直、寂しくてならなかった

ポストに彼女からの葉書が入っていたのは、二週間程経ってからだった

小さな古びた教会がどんよりとした曇り空の下に建ってあるポストカード

裏には、短い言葉で

Góðan dag.こんにちは。お元気ですか?私はとても元気にしています。

羊飼いの少年に本当に会えたの。故郷にでも戻ってきたように、

とても心が穏やかになるの、私ここに住んでもいいかしら?

またお手紙書きます。お元気で

僕はそれを読んで本当に言葉を失った

暫くの間ずっとその教会の写真と睨めっこする事しか出来なかった

どれくらいの時間そうしていたかはわからないが

最初に確信した思いは、僕はどうやら彼女の恋人といったものでは

全くなかったらしい、ということだった

余りに潔い彼女の別れのようなその態度に僕は、最早

憎しみなどは沸いて来ず、あるのは、自分でも言いようのない

変なすっきりとした気分と、その素早過ぎる行動力だった

僕は気付くとトランクに荷物を詰め込んで、パスポートの期限を

確かめて、夜行列車に飛び乗っていた


















やっとのことで、その場所に着いた、写真のままの小さな教会

側には大きな湖が写真と同じ曇った空の下に広がっていた

そして、話が違う、と僕は酷く項垂れた

羊飼いの少年は青年だった

彼女は飛んだ嘘をついた

青年だと知っていたなら僕はここには来なかっただろう

まだおぼこい、あどけなさの残る感じではあったが

立派な大人となんら変わりないじゃないか

彼女の写真をそこの教会の神父に見せ、話をした

神父は彼女を知っていた、そこに丁度来たその青年

がこちらをチラチラと見て神父の話を聞いていた

そしてようやく意味を知り、急に僕を見ながら眉をしかめたことで

僕は、ああ、やはりそうゆうわけか、と理解し

さて、どうしよう、と思ったが、帰りの金のことを考えていなかったのだ

遠目にまだ僕のことを睨み続けている子供染みたその青年の視線を

避けて湖のほうへと目を向けた

すると、なんて美しい景色なんだ!夕焼けが淡く紫色に広がった空と

それを映している静かな湖

僕は少しの間その景色に心を奪われていると

誰かが肩をポンと叩いた

振り向くと、その青年が打って変ったにこやかな表情で

何かわからない言葉で言った

どうやら神父が呼んでいるらしい

神父は片言の日本語が話せる、昔日本に住んでいたことがあったらしい

神父は私にこう言った「貴方はここで働きなさい」と

金がないことをまだ言ってもないのに、それを言われた

顔から金がないという不安が滲み出ていたのだろうか

僕はとにかく「Takk ! (タック)」

「takk fyrir(タック・フィーリル)ありがとう」と言った

そして、また視線を感じて見ると青年は僕を少し複雑な顔で見ていた






有難いことに神父が家に泊まるように言ってくれた

やはり青年は神父の息子であった

少し神経質で気難しそうな面立ちがよく似ている

夕食にも呼ばれ羊の肉を初めて食したが、意外と臭みもなく美味しかった

食べ終わった後に青年が「生後4ケ月の子羊だから美味かっただろう?」と

なんの嫌みもなく言われたことが(神父の訳を通して)

一瞬過った罪悪感のようなものを消し去った

Brenivin(ブレニヴィン)というきつい酒を飲まされ

酒の弱い僕はすぐに世界が揺れ始め、楽しそうに注いで来たそうにしている神父と息子が

鬼に思えた、Brenivinは英語ではBlack Death(黒死)と言うらしい

ここに長く居ると僕はこの酒で殺されるかもしれないと本気で思った

しかし肝心の彼女不在であるのに、この一時の楽しさは

旅やいろんなものの疲れが溜まった僕には完全な癒しだった

ようやく僕が彼女の事を聞き出せたのは二人とも後片付けをし始めた頃だった

二人とも陽気に、彼女がどこにいるのかは知らないんだ、と言った

ただ、毎日朝早くに神父か息子があの教会にいる彼女に会うらしい

「彼女は毎日あの教会で懺悔をしている、とても熱心に」









ここの家には母親はいないのだろうか

寝る前にベッドに横になり温かい毛布の中で

彼女は今どうしてるだろうと思った

深い懺悔、僕の知らない彼女が今この国のどこかにいる

ふと思い出した、生まれて4ヶ月やそこらで殺される羊の気持ちはどんなものだろう












夢を見ていた

彼女が教会の床に跪き小さなイエス・キリストの像に向かい

祈り続けている

僕はそこから少し離れ後ろのほうの椅子に座ってそれを静かに見ている

すると僕の足の間に小さな子羊が隠れていた

とても可愛らしいその子羊は見つかっては駄目なのだ

彼女に見つかってはきっと殺されてしまうだろう

キリストにさえ、これは見つかってはいけないのだ

僕は子羊が音を立てないように強く抱きしめた

すると子羊は体から血を流し始めた

僕が悲しみに暮れてその血を止めようとしたが

血は流れるばかり

僕は声のない叫びを上げた

声は出ていないのに、彼女に感づかれたと思った

すると本当に彼女はこっちを見ていた

何かにとても怯えたような顔だった

すると、聖壇の脇から青年が出てきて

私の方へ走り寄って来て笑ってこう言ったのだ

「この羊は今晩頂こう、美味しそうだね」

ふと彼女を見ると嬉しそうな笑みを浮かべていた

花冠

ひとりで泣いている君の頭に

花冠をそっと乗せよう

君は微笑んでくれるだろうか

君の目に映る夕陽はまだ橙に燃えているだろうか

池の中の草に足を縺れとられた君は

悲しい目でぼくに助けを求めた

僕は見惚れて助けはしなかった

その美しい目をずっと見ていたかったから

僕は思い浮かべた君に似合う花で冠を作り

君の頭に乗せたなら君は

微笑んでぼくのところへ戻ってきてくれるだろうか

気づくと君は打ち上げられていた

君に似合う花が見つかったよ

白いケシの花で作ろう

花言葉は忘却、深い眠り

僕が君を忘れ去るように

この花冠を君の頭にそっと乗せよう







ほんの少しの

今日、チョコ、生チョコなるものをはじめて注文したよ

挑戦してみるんだ、僕の作ったチョコをね

食べたい人指折り数えるくらいいてくれるってことが

僕がただ今日もほんの少し笑うことができるのは

そんな人たちがいてくれるからなんだ

その僕は助けられてる、みんなに

喜びを与えられている

それは、なんて、なんて、喜びなんだろう

僕のできる限りのことを僕はしよう

僕ができることはなんだってしよう

僕のできないことはできないままで

いいんだって言ってくれるんだ

だから君も君にできることをしよう

僕も君もできることは、たくさんあるんだよ

無理はせずにできることがあるんだよ

君が今日生きてくれた

そのことだけで、僕は嬉しいんだ

一緒にこの世界を生きてるってことが僕の励みとなるんだ

優しくしたいよ、みんなに、それは僕にもってことだね

いつかそれが僕もできますように

君を泣かせることはもうしたくないや

からんぽん

なにしてるんだろう

からんぽんなったらさ、いいの?

じぶんなんてどこにもいない

なんにもない

なんにもない

あなたのこと以外

ぼくのつみはなに?

おしえてよ

おしえてよ

ぼくどうにもならない

なにも知ることなく

ひとがしんでしまうかは

わからないですよ

そらたんへ

ねえ、僕を愛してる?誰か

僕はひとりぼっちなの?どうして生まれてきたの?

僕のこと誰かは殺したいの?

僕が死ねばいいと思ってる

みんな、ほんとは、そう思ってるんだ!

嘘ばかり、口ではいいこと言ったとしても

優しいそぶり見せても

本当は僕のことが大嫌いなんだ!

だから、すぐ、そうやって、いなくなるんだ

僕の前から姿を消すんだ、去ってくんだ

みんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんな!!!!!!!!!

大嫌い

そんな僕が一番大嫌い

愛されたいだけなのに

みんなと同じように、僕だって、愛されたいよ

ただそれだけなのに、どうして無理なんだろう

どうしてみんな僕を嫌うの

僕をひとりにしないで

僕を殺すのは僕

僕が殺すのは誰?

僕が僕を殺す、そうする以外で何か方法ある?

愛される方法はなにかあるの?

お母さんに




























ごめんね、あと、もうちょっとだよ

あともうちょっとの我慢だ

嫌いになったりするわけないだろ?

あともうちょっと苦しめば、夜明けやってくるよ

やってくるんだ、必ず

君が苦しいのなら私が一緒に苦しむ

今も一緒に苦しんでいるよ

だから私を許して

ひどいことしか言えない私を許して、ごめんね

ずっとずっと大好きだからね

だからいなくなったりしないで、お願い

蜃気楼

窓を半分開けると

青いんだ

その向こうほとんどが

雲は薄く白いんだ

カラスが四羽飛んでった

これが、空、か

空、なのか

これが世界なのか

ほら、向こうの建物、蜃気楼みたい

ビル、鉄塔、首長竜みたいなクレーン、マンション、白の上が青

飛行機の音、流れてきた雲

なにか勘違いしてるわけじゃないんだ

たぶん、それはそのままそこにあるんだ

夢ではないんだ

目を覚まさなくていい

ここは現実なんだ、ここが現実なんだ

これは幻じゃない、蜃気楼じゃないよ

僕も、そうなの・・・?

僕も本当にここにいるの・・・?

僕はこの先どう生きればいいんだろう

ようち えん

ぼく が ようちえん へ いけたなら ね?

ぼくは すべりだいに のぼるか

もしくは ブランコに さきに いくか

まよい そのあいだで きめられず ないてる こども なんだと おもう

なぜ って ぼく は ようちえん いったこと ないんだ

どんな ものなのか しらん

おゆうぎ って なに?

おひるね って なに?

おうた うたったこと ないで

なんで ぼく ようちえん いけんかったん?

そんな こと ゆうたかて しょうがないやろ?

おとうさん たいへん やってん

な? 

そない ゆうなら いまから ようちえん いって きなさいよ

ぼく ですか?

ぼくは ようちえん へは いきません

ぼく は おかあさん いないから ようちえん いっても な

しかたないねん

けっきょく さみしいねん

ぼく おかあさん しか いりません

ほかの たのしい こととか みんなで あそぶ のとか いりません

ぼく おかあさん が ほしい

きみ なにが ほしいん?

おかあさん が おる えん は どこに ある?

その その どこ いけば おかあさん まってる

ぼく のこと まってる

あみもの か ぼくの ふく つくり ながら まってる

おかあさん なら まってる おとうさん も そこで まってる

ぼく を まってる こどもの ぼくを まってる

から ぼくは

から ぼくは  

どないしよう

どないしょう

挽回讃歌

自分で書いた日記で落ち込んだ、阿呆か

僕は救いのないことがこの世界で一番嫌いだ

ほら、挽回だろ?するんだろ?してやる

全世界の救いのない事柄を僕の脳内は救うしかない、やはりな

それは、とっても強引な遣り方で!

網に掛かるのを待つものか!

闇雲に僕の網で浚うのだ、さらえ、さらえって!

讃えてください、この愚かなる頭を!

謳いましょう、そんな頭はしかたないね、ははは!

とくに続かず次の詩が浮かんだ、くそ!

やっぱ挽回讃歌なんて続かないね!

勝手に落ちて挽回してろっつってんだっつうの

挽回ごっこやめて、陪観してきます

次は幼稚園

灰の色がね

何色だった

思い出そうとしても

白か

灰色か

忘れた

しんどいよ

誰も

灰に

なりたくて

生きてきたわけ

じゃないのに

なんで

みんな

灰に

なるんだろう

なんで

なんの

栄養にも

ならない

灰に

人は

なるの

救いには

ならない

言葉を

吐いて

しまいました

君も

わたくしも

ページ  

そのページ綴っているんだね

今のページを

君だけのノートの

今まで書いたページ僕に見せておくれよ

僕、興味あるんだ、君の書いてきたもの

見せてくれるの?ありがとう

たくさんページ書いてあるね

絵も描いてるんだね、嬉しかった時は?そう、嬉しいと色を付けたいんだね

破れたページ何枚かあるね、どうして?

忘れたくて破ってしまったんだね、つらいことたくさんあったんだね

おや、破いてまた貼り付けたページもあるね

やっぱり忘れたくてなくてまた貼ったんだね、これいい味出してるなぁ

真っ黒に塗り潰されたページがあるね、この下、綺麗な色が少し見えるのに…勿体ないな、夢が消えた時なんだね

ああ、おもしろくてあっという間に最初のページ来ちゃった

これは、君が生まれた時のページだね

わぁ、なんて優しい色で描かれているんだろう

ああ、そうか、君はほんとに嬉しかったんだね、生まれて来て

最近のページあまり色がないね、だいたい黒や灰色だ

綺麗な絵を描きたいのに?なに、描けるさ

全然えがけるよ

真っ白なページほら、まだあるじゃないか

えがこうよ

あのさ…それで、僕のペン使いたいなら使ってよ

君のペンと僕のペンでページ描いてくれたなら…あぁ…僕ってば、幸せ…かも

(なんかちょっとプロポーズっぽいな…まぁいいか…)

とにかくさ、僕、君のノート大好きだからさ、これからも新しいページを見せて欲しいな、見たいんだ、とても、とてもね

ありがとう、見せてくれて

一日の終わり

一日が終わるとき、

僕らはその終わりがノックするドアを開けて迎える

「やあ」

「どうぞ」

(無意識の中でだよ?)

そして、今日のことを終わりに話すんだ

終わりは話を聞くと帰る



そして、また一日が終わる

トントン、ガチャ、「やあ」

(夢の中でなんだ)

何も言わなくても、終わりは心の中を読み取る

終わり、帰る



次の日また終わりはやってくる



何が言いたいって

毎日僕ら終わってるんだった

それを思ったってこと言ったんだ、終わりに





終わり

終決が集結する

一切皆苦(いっさいかいく)とは、仏教における四法印の一つである。

初期の経典に「色は苦なり」「受想行識も苦なり」としばしば説かれている。
これを「一切皆苦」と言う。

「苦」の原語は、パーリ語のドゥッカ(dukkha)で、これは単に、
日本語の「苦しい」という意味だけではなく、「
空しい、不満、不安定」といった幅広い語義を持つ。
それゆえ、「一切皆苦」は「すべての存在は不完全であり、
不満足なものである」と言いかえることもできる。
不完全であるがゆえに、常に変化して止まることがない。
永遠に存在するものはなく、ただ変化のみが続くので「空しい」というふうに、
「苦」という一語で様々な現象が語られる。


阿毘達磨(アビダルマ)文献によれば、苦は「逼悩」の義と定義される。
「圧迫して(○○○○○に)悩まされる」という意である。
この苦には二つの用法がある。
一つは楽や不苦不楽に対する苦であり、他は「一切皆苦」といわれるときの苦である。
前者は日常的感覚における苦受であり、肉体的な身苦(苦)と精神的な心苦(憂)に分けられることもある。しかしながら、精神的苦痛が苦であることはいうまでもないが、
楽もその壊れるときには苦となり、不苦不楽もすべては無常であって
生滅変化を免れえないからこそ苦であるとされ、これを苦苦・壊苦・行苦の三苦という。
すなわち、どちらの立場にしても、苦ではないものはないわけで、
一切皆苦というのは実にこの意である。
 苦諦 [編集](「諦」は通常「諦(あきら)める」と読み、仕方がないと断念したり、
思い切ってその(良くない)状態を受け入れたりする、という否定的な意味あいで使われるが、
本来の意味は「あきらか」「つまびらかにする」である。)

苦諦(くたい、duHkha-aaryasatya)とは人生の厳かな真相、現実を示す。
「人生が苦である」ということは、仏陀の人生観の根本であると同時に、これこそ人間の生存自身のもつ必然的姿である。このような人間苦を示すために、仏教では四苦八苦を説く。

四苦とは、生・老・病・死の4つである。これに、

* 愛し合うものが別れてゆかねばならない「愛別離苦」(あいべつりく)
* 憎む対象に出会わなければならない「怨憎会苦」(おんぞうえく)
* 求めても得られない、または得られないものを求めてしまう「求不得苦」(ぐふとっく)
* 最後に人間生存自身の苦を示す「五陰盛苦」(ごおんじょうく)、または「五取薀苦」(ごしゅうんく)

を加えて「八苦」と言う。非常に大きな苦しみ、苦闘するさまを表す慣用句「四苦八苦」はここから来ている。

すべては苦だな

何か望むことも苦だな

生きてる限り苦から逃れられないな

だからきっとこの世界が好きなんだろな

苦しいから求めるんだ

求めるものは与えられず死ぬか

求めずに満足したように死ぬか

苦を受け入れようとするか

苦を引きはなそうとするか

人を愛することも憎むことも苦であるな

このまま生きて死にたいな

このまま生きて死ねるな

願いは叶うな

その願いだけは必ず叶えられるな


何かの終わりが集まると満たされたような感覚になるんだ

これも苦なんだろうか

確実にこれは大きくなってきてる

悪いと思っていたものも悪いものでなくなっていくのか

僕も死ねば本当に会えるんじゃないだろうか?

そんな根拠のない信は沸いている、いつもどこかで



こんな小さな兎も苦を受け入れて生きている

みちた、君は何も考えていないような顔で何か考えている


つづく・・・

行動でしか間に合わないこと

mixiのスクラップヘブンのレビューに書いたこと

昨日観て、まだ落ち込みが激しい

愛があっても人を変えられないってことをまんまと見せつけられたからかもしれない

オダギリ演じるテツの愛は届かなかった

でも加瀬演じるシンゴは、きっと映画が終わった後から少しずつそれが
わかってくるはずだと思った

だから生きなければいけなかった

そこが唯一この映画の救いなんだと感じた

誰も傷つかずにそれをわからせるなんて、やっぱり無理なんだと
それをみせしめてくれたことに感謝したい

激しい痛みの分跳ね返った強い思いが誰かのところに行くんだと思った

人が気付くのは、想像力ではなく出来事なんだ

それじゃ遅い

遅いんだ


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今日も朝からずっとスクラップヘブンを引きずっています

映画の初めごろでオダギリ演じるテツと加瀬演じるシンゴ二人は

「想像力が必要なんだ、想像力が足りねえんだ」と言い

想像力があれば悪いことを変えられると信じます




でも二人はまるで想像できなかった、起こる事態を





取り返しのつくことなら、それでいい全然、起こってから気づけばいい

でももう二度と取り返しのつかないことがある

誰かの死だ



思えば、その死というものに4歳のころから私の人生は持ってかれてる

母の死で、4歳から、なんなんだこの世界は、と

世界を恨んでいたか、もういいこんな世界に何も望むもんか、と

思っていたか、なんでなんだ、なんでお母さんは死んでしまったんだ、と

自分はどうすることもできなかった、その無力感を嫌でも思い知らされた

受け入れはしなかった、から母を忘れることで生きようとしたが

うまく行くはずもなかった






15歳の時、酒鬼薔薇の言った「透明なボク」に酷く共感する

彼は自分だ

その後5年間彼をもう一人の自分のように想い続ける

家族以外と特に誰とも関わらず、そうして鬱はひどくなり寝たきりの生活で

父を酷く悩ませる

22歳の時父が死んでしまった

ずっと恐れていたことが本当に起きたんだ

ずっと想像しては泣いていた、その父の死が本当に来たんだ

信じられない、未だに、まったく

あんなに私は想像してたじゃないか

なのに、私は鬱なんかのせいにして布団から起き上がれなかったんだ

希望なんてものを持つことができなかった

そんな絶望の真っただ中に父は死んだ

これがおまえの本当の絶望だよ、とそこは地獄以外のなんでもなかった

想像してたよりもあまりに早く父はあっけなく死んでしまったんだ








想像なんて、してるだけじゃ、意味ないやんか

想像して泣いてるだけで、私なんもせんかったやんか

だからこんなことになった

一生この真っ暗闇の後悔からは抜け出せないのか

私にはまだそんな同じような後悔の対象になる人がいる

姉と兄だ、特に兄とは私が25歳までずっと一緒に暮らしてきたのに

今では何の連絡も交わさないような関係だ

二年前に兄から勝手なことばかりしてる私に向かって

「お前は向こうで(ここではないどこかという意味)死ね」

「こっちで死んで迷惑かけるな」というようなことを言われ絶縁されてから

特にお互い謝りの言葉もなく、二人で特に何も話さず今がある

私が今死んでしまえば、兄はそんなことを言ったことを後悔するのだろうか

「おまえのせいでお父さんは死んだんや」そう何度も言った姉と兄は

私が死ねば、きっと後悔するんじゃないか



私がちゃんとした生活を送れてさえいれば、いくらでも会える

いくらでも話せる、だってまだお互い生きてるんだ、同じ世界にいるんだ



想像してるんだ、お兄ちゃんも精神面が危ういから心配なんだ

心配だけしててもしかたないんだ

動けなくちゃ意味ないんだ

動ける力がほしい、その勇気が本当にほしいよ、当たり前の勇気がほしいんだ








テツが本当に可哀想でならない、あんなに行動してたのに

なんで、なんでそれでもだめなんだろう

スクラップヘブン

スクラップヘブンとゆう映画を観た

とてもよかった、よかったから観終わってまだ鬱が続いている



「アカルイミライ」に似ていると言われてたが、全然違う

観終わってすかっとは全くしない

ただ、どうしてだろう、と思う

それがこの現実なんだ、じゃあ僕らはただ黙ってこの世界のやられるまま

生きて悔しいまま死ぬしかないのか

それでいいのか、おまえは、俺は

やってやろうよ、復讐だよ

何に?

世界だよ、全部!




「すべてを一瞬で消す方法を知ってるんだ」とオダギリ演じるテツが言っていた

テツがほんとによかった、アカルイミライのオダギリとよく似ている

でももっと悲しい、だからほんとに好きだ

前半のテツと後半のテツは全然違う

あることをきっかけに、外に向いてた復讐がすべて自分に向いたのかもしれなかった

そんなテツのような人間を前にした時、道徳的ではない、犯罪者であるから、だとかは

全く無意味だ



ある流れで、その一線をあっさりと越えてしまうのは

大きな水溜りを越えようと飛んで、飛び越えることが出来ず足がはまってしまった

瞬間のように、飛び越えられると思ってたのに、予想は大きく外れてしまった

そんなことと同じで、それは罪でも馬鹿でもない



戦いはしないけど、俺は復讐するよ

この世界に復讐してゆくんだ、一度死んだようなもんだし

命が惜しいとかもうないんだ



痛みとか取り返しのつかないこととかじゃなきゃ

人ってなんもわかんねえんだよ

人の痛みをなんもわかんねえんだ



何もできなかった

なんもできなかったんだよ、俺は

一番守りたい人守れなかった

俺だけがきっと助けられる人助けられなかった



自分恨んでも意味ねえし

世界恨んでも意味ねえよ

復讐って意味合いつけてさ、人に痛み植え付けたいんだよ

そしたら、なんか取り返しのつかないなんか起きても

取り返しのつかないこと起きる前か後になんか気付くんじゃねえかって

気づいても何もできないことに変わりないけど

俺が死んだら世界は一瞬で吹っ飛ぶんだ

けど俺のそばにいた人の世界は吹っ飛んではくれないよ

その人が死ぬまでずっとずっと俺が苦しめる




さあ、どうやってあんたは復讐したい?








エンディングの歌流れて、びっくりした

フジファブリックだった、志村さんは最後にどんなことを強く思ったんだろうか





この映画では断然オダギリがよかった、加瀬は完全脇役だった


「誰も傷つかないなんてあるわけないだろ」とテツが言ってた

傷つけるのも傷つくのも嫌だってゆうなら、あんた一体何がしたいんだよ

わかんないってゆうんなら、もっと傷つけ、もっと傷つけろ

鏡の国

僕はアリス

懐中時計をぶら下げたみちたとゆううさぎの

後を追っていたら迷ってしまったんだ

どこか安心できる場所を探してた

明かりのついた家を見つけてチャイムを鳴らすと

優しそうなシュピーゲルとゆう人が僕を家に迎え入れてくれた

温かい暖炉のそばに僕を座らせてくれて

おいしいご飯を食べさせてくれた

僕はとてもとてもうれしくて

シュピーゲルもとてもうれしそうだった

だから僕はここで暮らそう、そう思ったんだ

もうあんな暗い森で一人で迷うことないや

寂しくて怖くて寒いところにはもう行きたくない




でもある日シュピーゲルは僕のことをとても怒った

僕は苦しくて家を飛び出した

外は凍えそうなほど寒かった

けれど、家に帰るとまたきっとシュピーゲルは僕を怒るんだ

だから帰れなかった




僕は暗い夜道を歩きながら考えた

なんでシュピーゲルは僕をあんなに怒っただろう?

僕はそれほど悪いことをしたのだろうか?

考えても考えてもわからなかった

ただシュピーゲルはあの時本当に悲しそうな顔をしていた



僕はシュピーゲルが怖いと思った

きっと僕のこと嫌いになったんだ

だから僕を追っても来ないんだ!

帰るもんか、あの家に

僕はひとりでもきっとやっていけるさ

シュピーゲルは僕をちっとも愛してくれてなかった!

僕は泣きながら夜の森を歩いていた





お腹がすいてもう歩けなくなって僕は道に倒れこんだ

意識が遠ざかろうとする中で

やっとわかったんだ

あの時僕はシュピーゲルのこと何も考えちゃいなかったな

あんなこと言ったらきっと傷つくかな、それをわかってて

僕は言ったんだ

だから僕はシュピーゲルに嫌われて当然だったのさ

だって僕がシュピーゲルを愛していなかったんだ




そう言えばここは鏡の国ってところらしいな

聞いたことがある

その国では自分以外のものはみな自分を映す鏡のように

自分の心がそのまま相手の心になるらしい

相手の心はみんな僕の心



僕は自分が怖かったんだろう

誰も愛せない僕の心を自分は愛せなかったんだ

だからそれを映したシュピーゲルは僕を傷つけた

シュピーゲルは僕の心を映しだしただけだった




シュピーゲルとまた仲直りするには僕が

愛せる心を持つしかないんだ

それしか方法がないんだ

僕はもうこのまま死ぬのだろうか


シュピーゲル、僕は君の微笑んだ顔を見るのが一番幸せだったよ…








…アリス!



…遠くから声が聞こえる…



…アリス!




シュピーゲル…

悲しい言葉

子供の頃の話を聞くのが好きだ

その人がかつて子供だった頃の

剥き出しだったすべてが、私の子供時代

君の子供の頃の話をもっともっと聞きたい

そうすれば、きっと憎しみや要らない心は

どこかへと飛んでゆくだろう

もっと聞いておくべきだった

もっと深の部分での彼の人生に触れておきたかった、と

誰の人生にも、責めること責められるべきことはきっと何一つない

本人が苦しんでいることならだ、それを他人が責められることはない

僕は今日も散々責めて彼を打ち負かそうとしたのか、彼を知りたかったのか

酷なこと、酷なことは平気でしてはいけない

私が本当に苦しい時にそれをしよう

相手もそうならいい、それなら、私はいい

悲しい言葉だと言われた時に、そうかと気づく

悲しい言葉だと言われて、相手の想いが初めてわかる

悲しい言葉をできれば言いたくはないよ、誰にも

言ってしまった時、それが自分も悲しいのならそれは救いだ

なにも知らず通り過ぎてそのままであることもたくさんあるか

君は発言するべきだ、傷ついたのなら

僕は発言してよかった、誰かを無知の人にするよりは

悲しい言葉を吐く、呪いや憎しみを超えた想いで

苦しみながら君も吐いてほしかったと

僕に投げつけてほしかった、自分のものかもわからないような言葉含めて

そうすることでしか気付けないことを僕に言ってほしかった

僕は悲しいもののあらゆるものが好きだと思っている

人を悲しませる言葉、その悲しい言葉から何かは生まれるのか、

それをこれから知ることが、喜びとなる日を

僕は今から祝いたい想いだ、出会えたことに感謝する以外

やはりない、悲しいことが悪いと思ってないんだ、僕は

本当は何も恨めない僕は、とても楽天的なのだと最近わかったよ

君と結構似ているんだ、今日誕生色占いで同じ色二つ持ってたよ

青と桜色、「冷静な判断力と不屈の精神を持っている」

「モラル・ポリシーを大切にする」

「女性的な直感力を持っている人」

大器晩成型だってさ、君も僕もこの先きっと何かを教えるような人に

なれるといいのにな、僕もきっと余裕ができれば野心が出てきそうだ

楽しみだ、若い時は苦しんでたくさんいろんなことを経験しないか

行動のことを言ってるんじゃないよ、心で感じることだからね、経験は

君は若い時だけ自棄だなどと言えると言ったね

でも、それならば今僕はなおのこと言うだろう

年をとれば落ち着いてしまうのだから

今しかこの苦しみを味わえる時はないな

貴重さ、寄せ集めたいね、たあくさん!

僕はそれをとても欲している!でも幸せもねやはり欲しいです

写真

今日お父さんが夢に出てきた

二人で雑貨屋で買い物してた

私がお父さんを写真に撮っていた

お父さんとても嬉しそうだった

お父さん、お父さん、お父さん、今でも当たり前のように

あの頃のようにいつも側にいるんだよ











目が覚めると終結の空気感が僕を孤独薄灰色に包んだ

好きだった男に捨てられ最後に死ねと言うのは

僕のごく当たり前のなんでもない終結の儀式

そんな憎しみはほんとに続かない、時間少し経てばどうでもよくなる

好きな男に僕から会いにゆく、それを求めてるのは君よりも僕だよ

そんな愛を僕は求めてる、自分の中に

愛は相手に求めるものじゃない、みんなそれをわかってる






写真を撮りたいだろう、君の笑った顔の

僕の願いを写したその写真を撮りたいだろう

僕の願い夢に持ってかれてばかり

僕の記憶がはっきりとお父さんを写しだす

夢の中では、夢の中でなら

夢から覚めると、写せなくなる、つらすぎて

でも心は受け継いでいると、ほんとに感じるよ

お父さんの心を私は受け継いでいる

私できっと終るこの心を本当に大切に

大切に、大切にしてくれ、僕よ

新境地

道徳と罰 [編集]

「道徳を守ることは正しいことである」と広く考えられており、「なぜ殺人はいけないのか」というように道徳に対して疑問を示すこと自体が非道徳的であると嫌悪されることもある。我々は、直接自分に関係がない場合であっても他人の行動を気に掛け、道徳と規範に従っているかに注視する。道徳に反する行為は、通常、本人に罪悪感を、それを目撃した第三者には嫌悪感や怒り、報復など強い感情的反応を引き起こす。また慣習的規範よりも、通文化的な道徳的規範のほうが憤りは激しい。さらに、違反者に対して寛容な態度を取る者へも同様の憤りを引き起こす。

人は非道徳的な行為の犠牲者になったり、それを目撃した場合に、一般的にその行為者を処罰したいという強い願望をもつ。マナーやエチケット、慣習的規範への違反は軽率で粗野だとみなされるだけであるが、道徳的規範への違反は、処罰の欲求を呼び起こす。政治学者フィリップ・テトロックによれば、規範への違反を目撃し、違反者が罰を逃れていると考えるとき、人は違反者への加害を抑制する道徳心の閾値を切り下げるようである。そして厳しい処罰を要求し、違反とは関連のないことにまで判断が影響する。例えば、違反者の曖昧な態度をより敵対的とみなすようになり、不可抗力の要因の役割を割り引いてみるようになる[8]。

マーク・ハウザーとファレイ・カシュマンはトロッコ問題などを利用し、どのような原理が道徳判断(特に危害に関する)に影響を与えるのかを調査した[9][10]。彼らによれば、

* 行動の原理:行動による害(例えば誰かが死ぬようなできごと)は行動しなかったことによる危害よりも、非道徳的だと判断される。
* 意図の原理:意図をもってとった行動は、意図をもたずにとった行動よりも非道徳的だと判断される。
* 接触の原理:肉体的な接触を伴う危害は、肉体的な接触のない危害よりも非道徳的だと判断される。

心理学者ジョン・ダーレーによれば、大学生の被験者は刑罰の抑止力を考慮するよりもその犯罪にふさわしいと思われる刑罰を望んだ。刑罰の抑止力を考慮するよう注意された後でも、やはり「因果応報」である処罰を望んだ。「罰が課されない限り、社会と被害者は正義が執行されなかったという感覚をもち続ける」。彼は『なぜ罰するのか?:罰の動機としての抑止力と因果応報』と題された論文で、処罰の欲求は犯罪抑止力に関する要因(例えば犯罪の露見可能性や社会的影響)とは関連が薄く、人々はより単純に罪の重大さをランク付けし、もっとも深刻な犯罪にはその社会でもっとも重い罰(例えば追放、終身刑、死刑、拷問を伴う死刑)を与えなければならないと考えるのだと結論した



つまらない、モラルなんて

僕はそこを超えることでしか生きたくはない

僕はこれからも人をたくさん傷つける、苦しめる

それでも僕のそばを離れない人がいるのなら

僕は彼と二人で新境地へ行く

いないなら僕は一人でゆくまでさ

お前の針とは交わらない

深淵

私は神に問うた

「何故他の人を救うために私は苦しみ死ななければならないのですか」

「そうすればほかの人間ども以上に私を愛してくださると?」

「それはない、私がここで人を救おうが人を殺そうが、あなたの愛は

揺れ動くことはない」

「では私がここまで苦しむ必要は本当にあるのだろうか?」

「私はサタンとの契約を何度も交わしたはずだ」

「あなたはそれでも私を救うだろう」

「私が苦しめば苦しむほどあなたは微笑んでおられるだろう」

「私も同じ想いなのです」

「人が苦しめば苦しむほど私は嬉しい」

「苦しみぬいた人は必ず愛を知るからだ」

「ですから苦しみがないと私は不安になる」

「楽な境地、それはサタンの望む場所であると」

「けれど、神よ、サタンはこの世に存在しない」

「私たちはまだ愛を知らないだけなのです」

「誰一人救うことはできなかったこの私を、神よあなたは救うでしょう」

「あなたは認めるでしょう、そのやまない愛を私に降らせることだろう」

「苦しめ、たやすく手に入った愛は偽りである」

「愛の深さを知りなさい、苦しみの深さがそのままあなたの愛の深さであるだろう」

「あなたはまだその海に入り膝までも浸かってはいない」

「あなたは人を喜ばせなさい、それと同時にあなたを喜ばせることをしなさい」

サディ

さあサディ僕を食らえ

僕のサディを怒らないでママ

僕はサディを愛しているんだ

弱い僕を食べてくれるんだ

弱い僕を殺してくれるんだ

サディは僕を絶対的な力にしてくれるんだ

だから僕はサディにこの身を心をも売った

サディは悪いやつじゃないよ

弱い僕のほうが悪いんだ、僕を苦しめるから

痛みを与えられることはなんて幸福なことだろう!

そう愛されているサディに僕らはとても

だからもっともっと傷を痛みを悲しみをくれないか?この僕に

僕をもっと、もっと愛してくれないか、サディ

僕の心にその尖ったナイフを何度も何度も突き刺してくれ

僕は罰を知らないから罪を知らないんだよ

いつだってサディが救ってくれる

僕の敵もみんな殺してくれる

サディの中にしか愛はない

僕の子宮に在るそれを君は思い知るんだ

僕の子宮に在るそれを君は受け止められる?

僕の愛おしいサディはそこに住んでいる

おもかげ

すべてを失ったはずじゃなかったんだろうか、僕は

不安の中にいても、幸せだった

どうして壊してしまったんだろう

君の面影がとても薄くなってきた

忘れてしまう、このまま、でも繋がっている



もっとそばにいたかったと思うんだ、いなくなったあとに

でも側にいた時は、僕は寝てばかりいたんだ



面影、お父さんの面影だけははっきりとまだここにあるよ

自分の手を見ても、お父さんの手とよく似ていると思うんだ



わかってるよ、お父さんが望む私の幸せとお母さんが望む私の幸せ

恵まれますように、恵むことができる人になりますように


まだ諦めないでいよう、お父さんとお母さんが私の中にいる限り

そのおもかげをなぞりながら僕は生きている

これからも一緒に生きてゆくんだ


お父さんとお母さんが望む私の人生風景、それを

私が叶える、私しか叶えられないことなんだ

お母さんがつらくてもお父さんと一緒にずっといたように

お母さんがわがままでもお父さんがずっと一緒にいたように

私も、私も、いつまでも子供でいちゃいけないや

甘えてばかりじゃいけないな

もう泣いてばっかじゃだめだな!僕は

哀しまない、悲しまない、一人では

誰かと一緒に悲しむ時ように取っておこう

一人の時は僕は微笑ってるほうがいい

そうしよう、ひとりなら、ひとりなら































































































どうやら、好きな人がもうできた。。。。。。。。。。。

うわぁ!僕ってなんて浅はかなんだろう!

早いなぁ、ほんといつも・・・・・・・・・・・・

嘘つき鴉

眠れないのは

眠れないのは

眠れないのは

そのわけは

そのわけは

人を今日たくさん傷つけたからです

眠る意味が見出せないからです

眠らなくていい僕は

猫背でずっとパソコンに向かい

誰か誰か僕を傷つけはしないかぁ

誰か誰か僕に大きな罰を与えてくれないかぁ

そんなことは全く思っていないかぁ

ただ眠れなくてどうしようかぁ

別にどうもせんでええじゃないかぁ

キセル色に完璧染まってるじゃないかぁ

僕の個性なんてどこにもありはしないじゃないかぁ

ふざけてこけて頭打って血でも流せばいいんじゃないかぁ

血を流せばなんか悪いもの流れると思ってるんじゃないかぁ

なわけないだろ、馬鹿ゆってんなって、思ってないのかぁ

そんなことしか書けないならさっさと寝ろ、ばかぁ

でも僕は眠りたくないから起きてるんだ、ばかかぁ

さみしいかぁ、さみしいかぁ、鴉も笑ってるかぁ

嘘つきは僕でつまらない、何も言えることないじゃないかぁ






















いなけりゃよかった

顔向けできない

会うなんて、もうできない

もうできない

できないんだ!

みんなの愛していた僕はもうどこにもいない

変わり果てた薄気味の悪い別の人間のようなものがここにいるんだ

この背景地獄っぽいね、僕を落としちゃえ、そこへ

餓えた肉食獣が僕を喰らうだろう

骨まで喰らい尽くしてくれ

すっきりだ、そしたら

この先もうねえも同じだもんね!

都合のいいことばっか言ってんじゃねえ、いてもうたろかぁ!

カーカーカーカーカーカーカーカーカーカーカーカーカー

僕かあ!

君かあ!

みんなかあ!!

全員かあ!!!

そうだなあ、全員で逝くかあ

わかった、全員連れてきてくれ

用意、できてんのかあ?

僕はもう準備万端です






















おい、待て

忘れたくないから生きてんだろ?

共鳴

エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走 新版 』から抜粋文を張り付ける


自由は近代人に独立と合理生徒をあたえたが、一方個人を孤独におとしいれ、そのため個人を不安な無力なものにした。その孤独はたえがたいものである。かれは自由の重荷からのがれて新しい依存と従属を求めるか、あるいは人間の独自性と個性とにもとづいた積極的な自由の完全な実現に進むかの二者択一に迫られる。


人間は外界の位置構成部分であるかぎり、個人の行動の可能性や責任を知らなくても、外界を恐れる必要はない。人間は個人となると、独りで、外界のすべての恐ろしい圧倒的な面に抵抗するのである。


ここに、個性をなげすてて外界に完全に没入し、孤独と無力の感情を克服しようとする衝動が生まれる。


人間がみずからの良心のままに信仰を求めることを許さなかった教会や国家の権力に対する勝利ではあるが、一方近代人は、自然科学の方法によって証明されないものを信ずるという内面的な能力を、いちじるしく失ったことは、十分に理解されていない。


言論の自由はたしかに古い束縛にたいする戦いにおいて、重要な勝利ではあるが、近代人は、「自分」が考え話している大部分が、他のだれもが考えはなしているような状態にあることを忘れている。


われわれは、人間がかれになにをすべきで、なにをなすべきでないかを教えるような、外的権威から解放されて、自由に行動できるようになったことを誇りに思っている。しかしわれわれは世論とか「常識」など、匿名の権威というものの役割を見落としている。われわれは他人の期待に一致するように、深い注意を払っており、その期待にはずれることを非常に恐れているので、世論や常識の力はきわめて強力となるのである。


自我と人生とを信ずることができるような、新しい自由を獲得しなければならないことを忘れている。


人間や自然にたいする自発的な関係である。それは個性を放棄することなしに、個人を世界に結びつける関係である。この種の関係―そのもっともはっきりしたあらわれは、愛情と生産的な仕事である―は全人格の統一と力強さにもとづいている。それゆえそれは自我がどこまで成長するかの限界によって左右されるだけである








この難しすぎる文を自分の力で理解しようとしてみよう





自由とは何か、それは戦争も宗教もないこの国は特に自由な国だろうか

そこでは個人の独立が可能だ、何かの迷信に囚われることなく

自分の目的に沿って生きることができるだろう

その一方で自由な人は孤独になりやすく、不安で無力になりやすいのもわかる



『彼は自由というその重荷から、逃れ、

何か新しい依存や従属(強力なもの、中心となるものにつき従うこと)を求めるのか

あるいは、人間の独自性(他と違い、それだけに特有の性質)と個性にもとづいた

「積極的な自由の完全な実現に進むかの二者択一に迫られる」』←(これだが

ない気がする

誰もが何かに依存しながら、何かに従いながら、自分の独自性をそこから

見つけ出して行ってるからだ)



「人間は外の世界の位置構成部分(ってなんだ?人間がどの位置にいるべきかを組み立てた部分ってこと?)であるかぎり

個人の行動の可能性や責任を知らなくても、外界を恐れる必要はない←(そりゃないだろうと思う)

人間は個人となると、独りで、外界のすべての恐ろしい圧倒的な面に抵抗するのである。

ここに、個性をなげすてて外界に完全に没入し、孤独と無力の感情を克服しようとする衝動が生まれる。」

(社会に出て何かに圧倒されると、自分の個性などは捨てて社会に溶け込もうとして

そこで孤独と無力を克服しようと心は動く、とゆうことだろうか?)



「人間がみずからの良心のままに信仰を求めることを許さなかった教会や

国家の権力に対する勝利ではあるが←(これがまたわからない、人間の自らの良心とゆうものは

信仰を無理強いしようとする教会や、国家の権力に対する勝利である、とゆうことだろうか?)

一方近代人は、自然科学の方法によって証明されないものを信ずるという内面的な能力を、

いちじるしく失ったことは、十分に理解されていない←(これはわかりました、

宗教や目に見えない力を排除して生きるとゆうことは、それを失った、と言えるくらい

それは大切なことではないかと)



「言論の自由はたしかに古い束縛にたいする戦いにおいて、重要な勝利ではあるが←(一体何が

勝ちで負けなんだろう?言論の自由で失ったものもたくさんあるから、引き分けでいいと思うけどな)

近代人は、「自分」が考え話している大部分が、他のだれもが考えはなしているような状態に

あることを忘れている←(なんでそう思うんだろう?私がマイノリティだと

言われたのは何故なんだろう?私が考えていることを誰もが考えると当然思ってることは

おかしいことなのか?)



「われわれは、人間が彼になにをすべきで、なにをなすべきでないかを教えるような、

外的権威から解放されて、自由に行動できるようになったことを誇りに思っている←(誇りってなんだ

?誇りなんて必要なのだろうか?誇りとするなら、何々に誇りを持つのではなく

この世界でただ生きていることに誇りを持てばいい)

なんかだんだんエーリッヒに対しての否定文ばっかになってきたな、まあいいや)

しかしわれわれは世論とか「常識」など、匿名の権威というものの役割を見落としている←(これは

どうゆうことなんだ、世論とは、ある公共の問題について社会の大多数の賛同を得ている意見

常識とは、一般の社会人が共通にもつ、またもつべき普通の知識・意見や判断力

我々、って一体誰のことなんだ、そういやこれ抜粋文だから飛び飛びなんだ!わからないわけだ!)

われわれは他人の期待に一致するように、深い注意を払っており、

その期待にはずれることを非常に恐れているので、

世論や常識の力はきわめて強力となるのである←(やっと、わかった、我々とは社会に出て自分を

押し込めている人たちのことか)



「自我と人生とを信ずることができるような、新しい自由を

獲得しなければならないことを忘れている←(これはよおくわかった!みんなが安易に求める

自由は確かに束縛的なんだ、自分を縛っていることにも気づいていない人が多い

僕もその一人だし、気づいてもなかなか解くこともできない、でもさ

自分とその人生を信ずるのには、何が必要だろう?

知識?理解力?慈悲?自我を無くすこと?

そんなこと、わかってるよね、わかってるんだ、ほんとはみんな

愛しか、人を愛することでしか自由にはなり得ないってことを)



「人間や自然にたいする自発的な関係である。(自発的=物事を自分から進んで行うさま)

それは個性を放棄することなしに、個人を世界に結びつける関係である。←(自分の個性を認め

愛することで、それを世界に結びつける、世界の個を認める関係性だろうか?)

この種の関係―そのもっともはっきりしたあらわれは、

愛情と生産的な仕事である―は全人格の統一と力強さにもとづいている。←(ほら、愛情ってでてきたろ

う?愛は全てをひとつにして、何よりも力強さを持っている、ほんとにそう思う

なんだっていいんだ、それが愛なら、なんだっていい)

それゆえそれは自我がどこまで成長するかの限界によって左右されるだけである」←(成長がそうゆうこ

となのはわかってる、限界ってなんだろう、死のことかな?生きてる限り人は限りはないものな

生きてる限り人は愛を教わる、この大きくて生きてる日数通い続ける学校の生徒みたいなもんだ)



共存しているならば、共鳴しよう、何故か?

君が幸せに自由になれるように、ただそれだけ

鹿の群れの中を襲う獣のようで

僕はいったい何がしたいんだろうな

傷つけることで楽しんで自分がどうでもよくなる

助けてもらったこともすぐに忘れてしまう

感謝ずっと続かないならそんなもんするな!

誰とも関わるべきでないのは僕だ!

妬みや復讐心しかない、血生臭い、うんざりだ自分に

利己の広がりだきっと、利己の連鎖、面白いくらい広がってゆくそれは

利己で返されたら、さあ、利己で君も返そう、何も間違ってなんかいない

母はそんな僕を見たらとても悲しいだろうな

きっとそうだ、僕は僕が望む人間になる必要がない

僕は母が望む人間になれたらそれでよかった

母を知らない僕は母を知ることでしかきっと生きられない

なのに、この有り様ときたらなんだろう!

どこまで堕落してゆくってゆうんだろう?

どこまで落ちれば僕は気が済むとゆうのさ!

愛している愛している愛している!この世界を!神を!

だから死ね!だから死ね!おまえなんかつまらない死ね!

もうどの言葉も同じ意味にしかならない

僕の言葉は死んでしまった

それでよかった

死ねばいい、僕の言葉は

青焦がれ、愛焦がれ

何かをそこに見つけようとしても、見つからないな

何もなかったのかもしれない、最初からそこには何も

自分が見ていたものはなんだったと言えるんだろう

欲望ではなかったと、胸張って言えるのか、欲望以外のものだったと

欲望でしか生きてゆけないのが生き物だよ、そんな僕らが

愛となる時、それだけがきっと素晴らしいことなんだ

青焦がれか、憧れの形がある、罪と罰って漫画読んでるんだ

中間あたりがとてもよくて、「教師と教え子」ってとこからそれはこんな話なんだ

結構、性がきついから、嫌いな人はちょっと注意してね




















主人公の弥勒が入院してるとき、隣りにいたアル中の男は

弥勒に自分のことをすべて話す

男は高校の教師で生徒集団に脅されて、酷いことさせられてる

女子トイレに隠しカメラ置いて来いって言われたりさ

その教師はまだ幼い子供3人いて、奥さんは亡くなって、病気のばあちゃんも抱えてる

そんな状態の彼を、ある女子生徒エチカが彼の家行って晩御飯作ったりして

子どもたちは、また来てね!って嬉しそうで

教師は、なんでこんな教師失格でダメな僕にこんなことしてくれるのかと聞く

エチカは、「キクちゃん(教師のこと)はダメな人だなて思わないよ、

子供たちがみんないい子なのは

キクちゃんの育て方がいいからでしょ、あたし好きだよ、キクちゃんのこと」

と言う

キクちゃんは、それですごい救われて、すこし強くなれるんだ

でも、生徒集団に脅されて、キクちゃんは生徒集団の前でエチカを犯す

エチカはそのあと男子集団にも輪姦されて、怪我をして股関節も外れて入院する

その時のビデオがばらまかれて、キクちゃんは教師を辞めさせられる

そしてエチカの入院してる病院に行き、エチカと話す

キクちゃんは泣きながらエチカに謝る、

「償いをさせてくれ、俺に出来ることがあるなら言ってくれ!」と

エチカはそんなキクちゃんを松葉杖で思いっきり顔面を殴る

何度も何度も、そして「消え失せろ!今すぐここから、死ね!」と言う

キクちゃんは屋上から飛び降りようと端に立つ

でも「俺みたいなクズは死んでもいい、でも僕にはあの子ら(子供たち)が

いるから死ねないよ、許してくれエチカ」と言う

その時突風が吹いて落ちそうになったキクちゃんをエチカは助ける

抱き合った後、(ここで私は泣いた)

エチカはキクちゃんを打ん殴り「卑怯者、死んでも許さない!」

「あんたなんかにあの子たちを守ってくことなんてできるもんか」

「あの子たちはあたしが守るわ」と言い

エチカは17歳でキクちゃんと結婚する

でもキクちゃんに新しい仕事が見つからず

エチカは体を売って裏DVDとなるビデオを撮られる仕事を始める

キクちゃんは苦しくてアル中になって入院を繰り返す

結婚してからエチカに一度も触れられないキクちゃん




それでさ、まだ続くんだ

続き読んでしまっていい人は読んでね









キクちゃんは弥勒に頼む、エチカを俺の代わりにあんたが

愛してやってくれないか?と頼む















キクちゃんは主人公の弥勒が死のうと橋の上から身を乗り出そうとしてる時

「早まるな!」と言って歩道から道路に慌てて行こうとした時に

車にはねられ死んでしまう

霊安室に寝かされたキクちゃんの周りにエチカと家族みんなが集まっている

そこで小学高学年くらいのの長女が

「エチカがお父さんを苦しめたからお父さんは死んでしまったんだ

お父さんを殺したのはエチカだ!」と言う

長女はエチカの仕事がどうゆうものなのかわかっていた

そのあと家族は霊安室を出て残された弥勒はエチカに

最後にキクちゃんが言った言葉を伝える

「許してくれエチカ、愛してる」と

「人をこんな目に合わせといてバカじゃないの、あたしの顔も

まともに見られなかったくせに、目をそらして逃げ続けたくせに

そんな卑怯者が愛してるですって?!」

「勝手なことを言うな!」

そう叫んでエチカは寝ているキクちゃんを台から投げ落とす

「大馬鹿野郎!」と言ってエチカは服を脱ぎ捨て

「見える?キクちゃん、これがあんたの汚した体よ

弱虫のあんたには触れなかった、永遠に後悔すればいいわ!あの世で

永遠に・・・!」

そう言って、エチカはキクちゃんを抱いて「わあああああああああっ!」と泣き叫ぶ

(ここでまた私は涙が溢れた・・・)









と、ゆう、漫画をこうやって写すの初めてやな

この話は、ほんとにいい

主人公の弥勒は、それを見て

「あんなふうにお互いを傷つけあうだけのそれは間違っても愛とは呼べないもの

それでも、その思いの強さだけは・・・」とここで終ってるが、

愛を一体なんだと思ってるんだろう?

エチカの持っていたものは間違いなく愛であるし、

キクちゃんもまたエチカの愛を受けて愛になっていったんだ




愛はそうゆうものだよ、傷つけ合う、とてつもなく

それでも相手が大切だって無意識でもいい、そうなってしまうもの

自分でも気付かないうちに在るもの、それが愛なんだ

家族には私はそれがあるけれど、他人にそんな愛を持ったことはあるだろうか?

そんな愛を知らない、まだ青いから、焦がれて憧れるのだ

青いトンボ

夕暮れ時、窓が開かれたその部屋に何かが

入ってゆき、また出て行った






女は仕事から帰るとドアをバタンと閉め

鞄を床に放り投げ

「ただいま」

と誰もいないように見える部屋でぼそっと言った

生きたものはそこにいないように見えたが

木でできた椅子には何かが座らされている


女は小さなテーブルの上に置かれた今日の朝に置いたままの

コップを手に取り台所に行き洗おうとしたその時

白い蛍光灯に照らされたコップの中で何かが光ったように見えた

女は眼を細めてそのコップの中を蛍光灯の下にもって行き凝視した

するとコップの中に僅かに残っていた水の中になにやら小さな丸いものが

あるように見えた、なんだろうと思い女は考えたが

それは綺麗なまん丸の卵のように思えたので

何かの卵なら、これは何かが孵るかもしれない

そう思って女はそのコップをまたテーブルの上に置いた

それを椅子に座るものは見ているようだった



何日かが過ぎて行った

女は仕事から帰った時と朝起きた時、それ以外にも何度も

コップの中を見た

特に変わらないそれを見ながら女は待ち続けた

椅子に座るものも何かを待ち望んでいるように見えた



ある日、女は相変わらずぶっきらぼうに帰ってきた

帰ってくると最初に必ず女はコップの中を見る

「あ」

コップの中には何か蠢くものがいた

これは、なんだろうと女は思った

女は少しの間考えていた

その間女の顔は嬉しそうだった

椅子に座るものもまた嬉しそうにも見えた

「これは、ヤゴだな、きっと、うん」

女は図書館に調べに行こうと立ち上がり、もう閉まっていることに

気づきがっかりと腰を下ろした

なにを食べるんだろう、と女は考えていた

ヤゴだから、チクワや魚だろうか、そう思った女はいそいそと

買い物に出かけた

女の部屋には椅子に座るものと、ヤゴだけがぽつんといた


女は急いで帰って来た、鞄をそっと床に置き

ヤゴに向けて「ただいま」と嬉しそうに優しく言う

早速買ってきたちくわをコップの中に入れてみた

ヤゴは少しの間、ちくわのそばでじっとしていたが

ちくわに興味を持ちだしたのか、それを両手で器用につかみ

食べるかと思ったが食べはしなかった

女はその光景をじっとずっと見ているのだった

椅子に座るものもまたじっと見ているようだった

明日図書館に行って調べよう、あともっと大きな入れ物を買って来て

そこに入れようと女は思った



休みなのに女は珍しく朝早くに起きて、まずコップの中を見た

そして「おはよう」と言った

女は朝食を摂って図書館へ向かった

何冊も本を持ってきて机の上に広げ猫背になって

必死に調べていた

いくらか時間が過ぎて、女はバタバタと本を棚に直し

ひとつの本を借り出して、そのままいくつかの店を梯子して

部屋に帰って来た

「ただいま」

女は買ってきたミミズを小さく切りコップの中に入れた

ヤゴはそれを食べだした

女は嬉しくて椅子に座るものに笑いかけた

椅子に座るものもまた笑っているように見えた



ゆるやかに笑顔が戻ってきたその小さな部屋の中でも

時間はいつも通り過ぎて行った



小さかったヤゴは脱皮を繰り返し大きくなっていった

かつて女の冷め切っていた心もヤゴの成長につれて愛しさが募っていき

温かいものが生まれて同じように成長して行くようだった

椅子に座るものもそんな女の変化を見ながら温かさを宿して行くようでもあった



女はヤゴが自分のそばにずっといられるわけでないことをわかっていた

一層募る愛しさをどうすることもできずに抱いていた

幸せなのに悲しいその静かな時間の中で女は何度か泣いていた

椅子に座るものもそんな女とヤゴを見ながら泣いているようにも見えた



何日か経ったある昼に女が起きるとヤゴの姿がどこにもいなかった

女は涙をポトポト落としながら部屋中を探した

椅子に座るものも不安の色を濃くしているようだった

女は一時間近く探し回ったあと、カーテンに何かが付いているのを見つけた

そこには羽化したばかりのヤゴがいるのだった

薄く水色に染まったその透けるような翅を身に付けた姿の変わったヤゴは

立派なトンボになっていた

トンボを見つめながら女は深く安堵して寂しい思いが溢れてくるのだった

椅子に座るものもまた安心したように座っていた



トンボは時間が少し経つとだんだんと澄んだ青い色になっていき

やがて部屋の中を飛び回り始めた

女はそのトンボの美しさに目を奪われずっとその姿を目で追っていた

椅子に座るものもそれを眺めているようだった



もう昼をとうに過ぎ夕方がやってくる時間が来ていた

女は何かを決意したように、入れ物を持ってきてそこにトンボを

入れようとして、それは難しいかもしれないと思ったその時

トンボは女の肩の上にそっと止まった

「そうか、おまえ、わかってるんだな」涙声でそう言った女は

トンボに手を伸ばすと、トンボは女の手に止まり入れ物の中に入った



外に出ると空は茜色に薄く焼けて来ていた

近くの河原のある場所まで女は歩いて行った

草原がずっと広がり向こうには山の見えるその場所で

女は入れ物の蓋を開けた

トンボはすぐに飛んで行くかと思ったが、なかなか出てこない

女がトンボをつかもうとすると、トンボは少し飛んで女の手の甲に止まった

なかなか飛び立とうとしないトンボに女は涙でぐしゃぐしゃの顔で叫んだ

「幸せになるんだ!おまえは、さぁ」

それでもトンボは飛ばない

女は悲しくて悲しくて泣き叫んだ

「おまえはこの大空の下で生きてゆくんだよ!」

「飛べー!!」

その瞬間トンボは飛び立った

少しの間、女の周りをぐるぐると回っていた

「ありがとう」

そう言った女からトンボは離れて遠くへ高く飛んで行った

女は夕陽に溶けて行くかのような小さくなってゆくトンボをずっとずっと目で追った



すると、どこからか飛んできた鳥がトンボに近づいてきて

トンボをクチバシで咥えてどこかへ飛び去って行った





女はその場で側にずっといた椅子に座っていたものの胸倉をつかみ叫んだ

「なんでなんだよ!」

「なんで?!なんとか言ってくれよ!」

それを黙って聞いている木でできた大きな人形は悲しそうだったが

何も女に言ってやることはできなかった




するとその瞬間女の周りをものすごい数のトンボたちが一斉に飛び出した

美しく夕陽に照らされ薄紫の空に向けてたくさんのトンボが飛び回っていた

女は夢を見ているように、黙ってその風景をずっと眺めていた









人形がもし、言葉を話せたのなら、何を言っただろう

「あのトンボは君と一緒に過ごした時間が幸せだったはずだよ」

そんな言葉をきっと言いたかったのかもしれない

















このお話は多分2003年頃に私が見た夢を元に書いたお話です

もうその文は実家のパソコンにあるか、もう消えてしまったかなので

新しく書き直してみましたが、多分前に書いたものの方がよかったと思います

無駄な感情表現の個所などが少し増えてる気がします


夢は多分キセルのギンヤンマとゆう曲に感化されて見たのではと思います

トンボを草原の場所に持ってくる、そこからが夢のまんまのお話です

それまでは作りました

今日初めてyoutubeにキセルのギンヤンマを載せてみました

とても切ないこの曲が、最後このお話が映画になれば

エンディングに流れるといいなぁ、と想像してみる

トンボがそれから本当に大好き



キセル


これはファーストの曲、このpv初めて見た、このバージョンすごくいい
終わりがけのギターがすごくいい




この曲初めて聴いたわ、このpvええなぁ・・・ほんま可愛い兄弟やな
歌う豪文兄やんの隣で焼きそばを食う弟の友晴君・・・可愛い・・・
兄貴も可愛いけど友晴君が・・・すごい
ものすごく愛らしい。。。昔恋してたなぁ




で、おととし一月に出たアルバム今頃聴いて・・・いやぁ、嬉しい・・・
すごい、いい、いいねん、これ
これほんとどの曲もすごい地味やのにこれだけいいなんて、やってくれたなぁ、おい
キセルやっと戻ってきてくれたぁ~な~、ふわぁ嬉しい
(ぁ、でここだけの話フィッシュマンズに似てきてるよぅ!また一緒に聴きたいな)


で、特にこの曲がなんともいい、実話らしい
歌詞はったれぃ


君の犬が死んだ朝

いつもと同じ雨の朝

お久しぶりね君からの

便りのなかに

新聞になんて書いてないのさ

少しのあいだ泣いてみたんだ

君も帰ってこないんだと

分かった気がして

君に会えないようにね

君の犬にも会えないな

その目その声好きだった

君を好きなように

真夏のように生きていたね

僕らのそばで

君の僕が死んだ夜

本当の月が照らしたから

知らない歌を口ずさみ

忘れたふりで

新聞のすみでささやいてる

戦争はなかったなんて言ってる

忘れてどこへ行くんだろう

不思議な顔して

君に会えないようにね

君の犬にも会えないな

その目その舌むかついた

君を好きなように

真夏のように過ぎていった

僕らのそばを

僕の君を殺した朝

のどかな春の花の下

振りむく空はどこまでも

青いままで

夢の浜辺に埋めましょう

掘っても掘っても指先に

触れてくるのは柔らかな

想い出ばかり

岬の波間で揺れるのは

白い小さな僕らの舟

からっぽのままで出てゆくよ

輝く海へ

henry, henry, my sweet, my baby

good night and good bye.




「君の僕が死んだ」とか「僕の君を殺した」とか
そんな歌詞は今までなかったから、あっ、となった
しかもこんなまったりとした音に乗せて、そこはキセルやけどな

なんだか、深すぎる悲しみに直面したばかりの悲しみなのか
なんだかもうよくわからない変なきょとんとした空気感を
ものすごくリアルにこの歌が現わしてると思たな、うん

でもなんべんも聴いてると、じわじわ悲しいのやってくるな
特に最後のgood night and good byeが悲しい、泣きそうなった

イム


あぁごめんなさい罪を犯した僕は此処へ?

えぇわかってますでも僕はどんな罪です?

へぇ楽しそうな場所だなぁ意外と地獄って

わぁ吃驚したぁあれ何だい?変なもの多い

なぁなまぐっさい!やめて!近づくなぁ!

でぇ可笑しいな君なんで此処にいるのかい

かぁ面白いね君早く向こうへ行けってんだ

ほぅ仏が住む町なんだね此処は君の名は?

ふぅイム?変な名前だね馬鹿な親だねウハ

まぁ邪魔ちょっと君僕に触らないでよっ!

なぁ拗ねたねイムおいでよもう怒らないさ

もぅ痛い!待ってよ!イム!意味わかった

そぅ逃げて来た、僕は此処に来た、でもね

はぁ君が追いかけてくるなんて、そんなに

さぁ僕のこと愛してるなんて知らなかった

ねぇ夢じゃないんだね此処も、ありがとう










なにをすればいい?僕は、イム教えてよ

愛してるから心配になるの?なにが僕にできるの?

僕はあの子に何もできないの?どうして何もしてやれないの?

どうしてあの子を僕に救うことができないの?

イム、君ならできるのかい?救ってやれないの?君でも

僕は疲れてしまったよ、あの子も疲れ果ててしまえばいいのに

悪いことできなくなるくらい、自分勝手になれなくなるくらい


















拝借した絵画、落田洋子「ジェイソンの種」

降るプラチナ


このライヴのDVD買ったのに、先youtubeで見てもうた・・・・観るのドキドキする



ライヴバージョンとてもいい





僕が新居昭乃がとても好きなのはね、彼女の悲しみがとても深いものだから

彼女は子供の時にお父さんが自分の所為でいなくなってしまったんだと

ずっと思ってるんだ、それはどんな悲しみだろう

どれほどの悲しみなんだろう

ぼくにはぼくの悲しみがあって

彼女には彼女の悲しみがある

違うもの、かもしれない

でも、同じなんだ

同じなんだ

とても、とても深いんだ、その悲しみは

でも、その悲しみはとってもとっても愛おしいものなんだ

放したくないんだ、絶対に




雨、降ってるね

癒される、雨降ってるだけで

僕はたくさんのものに癒されてなんとか生きて行けてるんだ







あぁ、あの星は、今も回っている

僕の周りを回っているだろう

いつか、近づけるその時を待っているよ

さぁ、その先は僕ら知らないんだ

ただ、待っているんだ、君の鼓動を僕は聞いているよ

一緒に、近づこうね、怖いなら僕が手を繋いでいるよ