昨日という明日を探していたんだ。
夜更けのない暗闇の静まる朝にね。
人格の切れ目の冬が呼んでいたから。
何も待っていない君を僕が待っていた。
抱えきれない絶望を抱えて僕を待ってて。
遅れてきた人を待たずにゆくの?
門が閉まる前に諦めた君が。
君を決めてきたものを僕が欲しがる。
最後の理由は延命に憬れている。
助かる見込みどこにもないんだよ。
知ってたの君は孤独の磁気に合わさって。
来客の形の帯びない形を見ている。
シュレディンガーの猫を君は見たの?
猫は信じるものだけに生かされている。
僕は君の見えたものを見たかった。
でもその箱の中には、
やっぱり何もなかった。
わたしたちの愛よ戻ってきてください
愛を失うのが恐ろしい
わたしを売り渡した
あなたに胸を触れられるたびに
モミの木が黄色に染まる
足の方から腕を伸ばして
あなたは踊っている
ミモザに夜を伝ってくる
知らせを知らされない場所
わたしが信じないもの
ロマネスコの魂
拒んだ多くの塊
わたしを売り渡した
あなたに胸を触れられるたびに
モミの木が黄色に染まる
足の方から腕を伸ばして
あなたは踊っている
ミモザに夜を伝ってくる
知らせを知らされない場所
わたしが信じないもの
ロマネスコの魂
拒んだ多くの塊
酔いどれ日記
変わった男の子と変わった女の子が出会って恋をした。
男の子は将来が不安で毎日酒ばかり飲んでいた。
女の子は自分に絶望して毎日眠ってばかりいた。
女は、毎日酒ばっか飲んで寝てばっかいた。
その素体、おっさん、やった。
どこからどう見てもおっさん、そう女は自分でそう思っていた。
彼のことは、知らん。
彼は多くのことをしゃべりたがらない。
何をどのようにして知ることができようか?できようぞ。
死んでから恋をできたら、どんなに楽しいことだろう?
生きてるうちはなにもかも苦しくてしかたのしようない。
そう言うと、男の子は困ったように笑ってくれるだろうか。
俺は年を取るほどに獰猛になってきた、どうしたらいいと思う?
うーん、そのまま行くと無差別殺人者、よく行って絶望主婦。
よく行くとね、すべてがそう、悪く行く場所なんてなにもない。
死んだように笑っても彼は喜んでくれるだろうか?
「君の死んだ顔、最高だった」そう書置きして消えてくれる?
たぶんこの世に出会えなかったのに出会った感覚がある。
行く場所なんてどこにもない、居られる場所があるだけだ。
それでもどこかに行きたかった、できれば君と一緒に。
男の子は将来が不安で毎日酒ばかり飲んでいた。
女の子は自分に絶望して毎日眠ってばかりいた。
女は、毎日酒ばっか飲んで寝てばっかいた。
その素体、おっさん、やった。
どこからどう見てもおっさん、そう女は自分でそう思っていた。
彼のことは、知らん。
彼は多くのことをしゃべりたがらない。
何をどのようにして知ることができようか?できようぞ。
死んでから恋をできたら、どんなに楽しいことだろう?
生きてるうちはなにもかも苦しくてしかたのしようない。
そう言うと、男の子は困ったように笑ってくれるだろうか。
俺は年を取るほどに獰猛になってきた、どうしたらいいと思う?
うーん、そのまま行くと無差別殺人者、よく行って絶望主婦。
よく行くとね、すべてがそう、悪く行く場所なんてなにもない。
死んだように笑っても彼は喜んでくれるだろうか?
「君の死んだ顔、最高だった」そう書置きして消えてくれる?
たぶんこの世に出会えなかったのに出会った感覚がある。
行く場所なんてどこにもない、居られる場所があるだけだ。
それでもどこかに行きたかった、できれば君と一緒に。
つぶ貝のおっさん
ま、いつの時代も人間関係っちゅうのはあれですよね、むつかしいものですよね、誰だってね、いつだってね。
そんなわたくしも一応人間を33年やらしてもらってる者でございまして、やらしいものじゃありませんよ。
ほんに、むつかちいなーって思ってるんですぅ。いっやーまいったなーって、まあなにがどんなことがあったかといいマスト、良いマストをね、探してないよ、べつに、ばか。
僕は常日頃、いつもゆうてるんです、「俺は嘘はでいっきれいだからぁ、本音で言ってよね、ね、ね、ね、ね、言ってくれなきゃいやよいやよいやよ、ね、いいね、ほんとうだよ」とわたくしはいつも人に言っておるのね。
で、昨夜、わたくしは知人としゃべっておりまして、ま、知人といっても愛人みたいな関係なんですけどね、ま本当のことゆうと恋人なんですけどね、ま、ここは知人と言っておきましょう。
彼のちょっと変わった話癖とゆうものがありまして、どうゆう話癖かと言いますと。
彼は前に何度も話したことを、さも初めて話すように喋る癖があるのです。
それは彼自身も前に話したことは覚えてるし、あえてもう一度ふざけて初めて言うように言うこともあれば、そうではなくて、これを言わないと二の句が告げないといって、その話題に続く事柄を言うためにもう一度話すということがあるようです。
たとえば昨日の会話はこんな感じでした。
「わたくしも嫌いなことがあります、店員に偉そうな態度をとってる人を見ると嫌な気持ちになります」
「では私がそのようなことをしたら、あなたは嫌いになるのですか?」
「いや、嫌いにはならない、うちの父がそうゆう人なのです」
「それ前も聞きました」
「いや、前も言ったけど、もう一度言ったんです、そうやって言われるのはぼくは嫌です」
「だって前に話したこと忘れてるのかと思って」
「覚えてますよ、でもこれ言わないと次の話題に入っていかれないので言ったのです。うちの父がそうゆう人で、でもぼくは父を嫌いではないと言いたかったのです、でも嫌いな部分ではあります。そうやって言われたのは僕は初めてです、周りにそんなことを言う人はいません」
「なんか…言い方が悪いというか…よくわかんない…」
と、ここで二人とも傷ついて黙り込んでしまい、わたしはとうとう「あなたに嫌だといわれるのはつらいです」と言って、彼は大きなため息をついた後に「すいません」と謝りました。
今日起きて、思ったのは、ああ私が本音を言ってくれよとあれほど言ったから、彼は「嫌だ」という気持ちを正直に言ってくれたんだと、彼は前から人になかなか傷つけるような本音をいうことができないと言っていたので、もしかしたらがんばって言ってくれたやもしれんかった。
なので私は彼に本音を言ってくれ、言われないほうが傷つくから、と言いながら、本音を言われて、つらいです、と言ってしまって彼を困らせてしまったのであった。
それは僕自身もつらいと感じてつらいと言ったので本音を言っただけなので、そうして本音を言い合ったら、やはり互いに苦しいというのはわかる。
ではここで、互いに本音は言わなかったパターンの会話を書いてみよう。ちょっと同じだとつまらないので、こんどは行け行けの若者バージョンで書いてみる。
「俺も嫌いなことあるよ、店員に偉そうな態度取ってるやつとかさぁ、見てっとチョーウゼーってなるよ」
「へえ~あるんだ~(前もそれ聞いたよ…)」
「じゃーあたしがーそのチョーウゼーことしてたらどうするー?チョーウゼーってなるの?」
「いやそれはならねえ、うちの親父がそうゆうやつでさぁ」
「うんうん(それも前聞いたって…)」
「親父のそうゆうとこはまあ嫌いだけど、親父自体を嫌いになることはないしぃ」
「そっかそっかー(前にも話したこと忘れてるのかな・・・)」
「好きだぜ」
「あたしも嫌いなことがあってぇ、おんなじこと何回も言う人ってチョーウゼーって思うんだよねぇ」
「へぇ・・・それって・・・俺のことじゃね・・・?」
「ちがうちがうーだって同じこと言ってないでしょ?」
「え、あ、ああ、うん(前に話したの忘れてるのかよ・・・)」
「なんかそうゆう人が知り合いにいてぇ、マジでムカつくんだよねぇ、おんなじことばっか聞きたくねえよって感じでぇ」
「へぇ・・・でも、それもさ、ほら、次に新しいことを言うための必要な話だとすると、やっぱ必要ジャン?何回でも言うのは」
「いや、それならさぁ、前も言ったけど、ってつけてほしいんだよね、前も何回も言ったことをさも初めて俺は話しますって感じで言われるのが嫌なのぉ」
「へ、へぇ・・・俺もそうゆうこと、よくあるけどな・・・」
「え?!マジでぇ?気づかなかった~あははっ」
と、これが本音をあえて直裁に言わずに遠まわしで嫌味のように言うやり方で、それに相手が気づかなければ特に何事もなし、で終わるのだろうが、相手がそれって俺への嫌味なのかなぁと気づいてしまえば、なんとなぁく嫌ぁな空気がその後流れ続けて、しかし、それってもしかして俺への嫌味?と本音を言うことができないので、もうずっとその嫌ぁな引っ掛かりが付き合ってる間中ずっと付き纏ってしまうこと請け合いなのである。
ここでもし僕が遠まわしに言うことさえ我慢すれば、相手はちっとも傷つくこともないだろうけども、そうすると今度は僕がもやもやをずっとしっぱなしで、そのうちなんかで切れたときに、「それから、おまえ同じことばっか何度もゆうのやめろよ、うざいから」とかなんとか言って結局おじゃんな我慢となるであろう。
だーかーらーやっぱしぃ、人は本音を言うほうが互いに傷つけることになろうとも、良いのではないかと我は想ふのである。
しかしなんだろう、このひぃっじょにさびしいこころうちは。
そういえば、彼から嫌ですとはっきりと言われたことがなかった気がするるるるる。
嫌って言われると、やっぱ傷つくもんやなー、俺だって傷つけたくて言ってるんじゃないんやけど、なんか引っかかるねんな、同じことをはじめて言うように言われるのが。
野菜カリーうまっ、バカウマ。バカウマシ。馬鹿ウマシカ。
結局、人間というもんは、本音を言っても、本音を言わないでも、傷つけあってしまう生き物なんだってことぉ。
ってなんか女子高生みたいな日記みたいなになってきたみたいな。
もしかして恋をすると人間はアホになるのだろうか。
あ、そうか、アホになるために恋をするのか。
でも俺はもともとアホだったので恋をして、アホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホあほあくらいになってるんやろね、頭あほあ。
まあ誰一人こんなアホアな日記なんて読んどらんやろから好き勝手書いたれ。
われ、なんぼほろれも、阿呆なん書いたらんかいぃっ、ちゅてね、ちゅてちゅてね。
はぁ、さみし、こんなあほな事書いてるのも我が寂しいからやっちゅうねぇんんん、ちゅうてね、ちゅうてな。
あぁ、さみし、あぁ、さみし、あぁ、さみし、あぁ、さしみ、あぁ、さしみくいたいなぁ、つぶ貝、つぶ買いしたった、ちゅってっな。
つぶ貝のつぶ買いとゆうのは、一パック8つのつぶ貝が入っていたそのパックを持ってレジに並び、順番が来たときに、「あのすんません、このつぶ貝ひとつだけ売ってもらえませんか?」と訊いて「ちょっとそれはできないんですよ~すみません」とレジのおばはんに言われて、でも諦めきれず、レジのそばにつぶ貝のパックを持ってじっと突っ立って閉店間際になったら、もっかいレジに行って、「お願いします、どうしてもこのつぶ貝、ひとつだけ売ってほしいんです」って言って困らせて、やっとこそ売ってもらえたつぶ貝のつぶ買いであった。
そして次の日、またもや同じレジに並び「すみません、つぶ貝、ふたつだけ売ってもらえませんか?」と言って困らせ、同じやり方でやっと売ってもらえた。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、三つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、四つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、五つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、六つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、七つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
とうとう、一パックでしか買えなくなった日、おっさんはとぼとぼとスーパーの鮮魚売場に行くと、まさかのつぶ貝が、売られていなかった。
その日から、そのスーパーにつぶ貝が売られることは店がなくなるときまでなかったという。
おっさんはつぶ貝のおっさんとしてそこらでは有名になった。
おっさんはつぶ貝のおっさんや、と呼ばれたら、すこし、嬉しそうな顔で笑うんだった。
「つぶ貝のおっさん」完
そんなわたくしも一応人間を33年やらしてもらってる者でございまして、やらしいものじゃありませんよ。
ほんに、むつかちいなーって思ってるんですぅ。いっやーまいったなーって、まあなにがどんなことがあったかといいマスト、良いマストをね、探してないよ、べつに、ばか。
僕は常日頃、いつもゆうてるんです、「俺は嘘はでいっきれいだからぁ、本音で言ってよね、ね、ね、ね、ね、言ってくれなきゃいやよいやよいやよ、ね、いいね、ほんとうだよ」とわたくしはいつも人に言っておるのね。
で、昨夜、わたくしは知人としゃべっておりまして、ま、知人といっても愛人みたいな関係なんですけどね、ま本当のことゆうと恋人なんですけどね、ま、ここは知人と言っておきましょう。
彼のちょっと変わった話癖とゆうものがありまして、どうゆう話癖かと言いますと。
彼は前に何度も話したことを、さも初めて話すように喋る癖があるのです。
それは彼自身も前に話したことは覚えてるし、あえてもう一度ふざけて初めて言うように言うこともあれば、そうではなくて、これを言わないと二の句が告げないといって、その話題に続く事柄を言うためにもう一度話すということがあるようです。
たとえば昨日の会話はこんな感じでした。
「わたくしも嫌いなことがあります、店員に偉そうな態度をとってる人を見ると嫌な気持ちになります」
「では私がそのようなことをしたら、あなたは嫌いになるのですか?」
「いや、嫌いにはならない、うちの父がそうゆう人なのです」
「それ前も聞きました」
「いや、前も言ったけど、もう一度言ったんです、そうやって言われるのはぼくは嫌です」
「だって前に話したこと忘れてるのかと思って」
「覚えてますよ、でもこれ言わないと次の話題に入っていかれないので言ったのです。うちの父がそうゆう人で、でもぼくは父を嫌いではないと言いたかったのです、でも嫌いな部分ではあります。そうやって言われたのは僕は初めてです、周りにそんなことを言う人はいません」
「なんか…言い方が悪いというか…よくわかんない…」
と、ここで二人とも傷ついて黙り込んでしまい、わたしはとうとう「あなたに嫌だといわれるのはつらいです」と言って、彼は大きなため息をついた後に「すいません」と謝りました。
今日起きて、思ったのは、ああ私が本音を言ってくれよとあれほど言ったから、彼は「嫌だ」という気持ちを正直に言ってくれたんだと、彼は前から人になかなか傷つけるような本音をいうことができないと言っていたので、もしかしたらがんばって言ってくれたやもしれんかった。
なので私は彼に本音を言ってくれ、言われないほうが傷つくから、と言いながら、本音を言われて、つらいです、と言ってしまって彼を困らせてしまったのであった。
それは僕自身もつらいと感じてつらいと言ったので本音を言っただけなので、そうして本音を言い合ったら、やはり互いに苦しいというのはわかる。
ではここで、互いに本音は言わなかったパターンの会話を書いてみよう。ちょっと同じだとつまらないので、こんどは行け行けの若者バージョンで書いてみる。
「俺も嫌いなことあるよ、店員に偉そうな態度取ってるやつとかさぁ、見てっとチョーウゼーってなるよ」
「へえ~あるんだ~(前もそれ聞いたよ…)」
「じゃーあたしがーそのチョーウゼーことしてたらどうするー?チョーウゼーってなるの?」
「いやそれはならねえ、うちの親父がそうゆうやつでさぁ」
「うんうん(それも前聞いたって…)」
「親父のそうゆうとこはまあ嫌いだけど、親父自体を嫌いになることはないしぃ」
「そっかそっかー(前にも話したこと忘れてるのかな・・・)」
「好きだぜ」
「あたしも嫌いなことがあってぇ、おんなじこと何回も言う人ってチョーウゼーって思うんだよねぇ」
「へぇ・・・それって・・・俺のことじゃね・・・?」
「ちがうちがうーだって同じこと言ってないでしょ?」
「え、あ、ああ、うん(前に話したの忘れてるのかよ・・・)」
「なんかそうゆう人が知り合いにいてぇ、マジでムカつくんだよねぇ、おんなじことばっか聞きたくねえよって感じでぇ」
「へぇ・・・でも、それもさ、ほら、次に新しいことを言うための必要な話だとすると、やっぱ必要ジャン?何回でも言うのは」
「いや、それならさぁ、前も言ったけど、ってつけてほしいんだよね、前も何回も言ったことをさも初めて俺は話しますって感じで言われるのが嫌なのぉ」
「へ、へぇ・・・俺もそうゆうこと、よくあるけどな・・・」
「え?!マジでぇ?気づかなかった~あははっ」
と、これが本音をあえて直裁に言わずに遠まわしで嫌味のように言うやり方で、それに相手が気づかなければ特に何事もなし、で終わるのだろうが、相手がそれって俺への嫌味なのかなぁと気づいてしまえば、なんとなぁく嫌ぁな空気がその後流れ続けて、しかし、それってもしかして俺への嫌味?と本音を言うことができないので、もうずっとその嫌ぁな引っ掛かりが付き合ってる間中ずっと付き纏ってしまうこと請け合いなのである。
ここでもし僕が遠まわしに言うことさえ我慢すれば、相手はちっとも傷つくこともないだろうけども、そうすると今度は僕がもやもやをずっとしっぱなしで、そのうちなんかで切れたときに、「それから、おまえ同じことばっか何度もゆうのやめろよ、うざいから」とかなんとか言って結局おじゃんな我慢となるであろう。
だーかーらーやっぱしぃ、人は本音を言うほうが互いに傷つけることになろうとも、良いのではないかと我は想ふのである。
しかしなんだろう、このひぃっじょにさびしいこころうちは。
そういえば、彼から嫌ですとはっきりと言われたことがなかった気がするるるるる。
嫌って言われると、やっぱ傷つくもんやなー、俺だって傷つけたくて言ってるんじゃないんやけど、なんか引っかかるねんな、同じことをはじめて言うように言われるのが。
野菜カリーうまっ、バカウマ。バカウマシ。馬鹿ウマシカ。
結局、人間というもんは、本音を言っても、本音を言わないでも、傷つけあってしまう生き物なんだってことぉ。
ってなんか女子高生みたいな日記みたいなになってきたみたいな。
もしかして恋をすると人間はアホになるのだろうか。
あ、そうか、アホになるために恋をするのか。
でも俺はもともとアホだったので恋をして、アホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホアホあほあくらいになってるんやろね、頭あほあ。
まあ誰一人こんなアホアな日記なんて読んどらんやろから好き勝手書いたれ。
われ、なんぼほろれも、阿呆なん書いたらんかいぃっ、ちゅてね、ちゅてちゅてね。
はぁ、さみし、こんなあほな事書いてるのも我が寂しいからやっちゅうねぇんんん、ちゅうてね、ちゅうてな。
あぁ、さみし、あぁ、さみし、あぁ、さみし、あぁ、さしみ、あぁ、さしみくいたいなぁ、つぶ貝、つぶ買いしたった、ちゅってっな。
つぶ貝のつぶ買いとゆうのは、一パック8つのつぶ貝が入っていたそのパックを持ってレジに並び、順番が来たときに、「あのすんません、このつぶ貝ひとつだけ売ってもらえませんか?」と訊いて「ちょっとそれはできないんですよ~すみません」とレジのおばはんに言われて、でも諦めきれず、レジのそばにつぶ貝のパックを持ってじっと突っ立って閉店間際になったら、もっかいレジに行って、「お願いします、どうしてもこのつぶ貝、ひとつだけ売ってほしいんです」って言って困らせて、やっとこそ売ってもらえたつぶ貝のつぶ買いであった。
そして次の日、またもや同じレジに並び「すみません、つぶ貝、ふたつだけ売ってもらえませんか?」と言って困らせ、同じやり方でやっと売ってもらえた。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、三つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、四つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、五つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、六つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
そしてまた次の日、「すみません、つぶ貝、七つだけ売ってもらえませんか?」と言って購入。
とうとう、一パックでしか買えなくなった日、おっさんはとぼとぼとスーパーの鮮魚売場に行くと、まさかのつぶ貝が、売られていなかった。
その日から、そのスーパーにつぶ貝が売られることは店がなくなるときまでなかったという。
おっさんはつぶ貝のおっさんとしてそこらでは有名になった。
おっさんはつぶ貝のおっさんや、と呼ばれたら、すこし、嬉しそうな顔で笑うんだった。
「つぶ貝のおっさん」完
青いリンゴ
僕の愛する人は何かが崇高だという意識がない。
だから僕も見習って。
そうだよー俺はだめじゃないんだよーでもすごくもないんだよーじゃあなんだってっと普通なんだよー俺は誰だよー。
俺は誰かより劣らなければ誰かより優らない、至って凡人サァ、みんな同等だ、みんな凡人だ。
みんな糞だ、みんな屁だ、あの糞はすごくてあの糞は悪い、とかないよ、糞はなにやっても糞なんだよ。
俺はなにやってもだめじゃない、でもなにやってもすごくない。
なにもすごくない、なにもだめじゃない。
そこに価値を見出せないとゆうなら、俺はもう、死んでしまおう。
こんな世界、生きてたって、なんにもないんだから。
つまらない、糞だ、屁だ、屁ぇ~だ。くっさ~。
いや別にだめだからなじゃないよ、だめだから死ぬんじゃないよ、つまんないからさ生きてたって。
なにかはすごくてなにかはだめだとか、なにかはうつくしくてなにかはみにくいだとか、俺はそんな凡庸な価値観を手にするために生まれてきたんじゃないぞ。
俺は彼になるために、生まれてきたんだ。
彼の考えはすごいんだ。
彼は美しい、彼こそ美しい。
彼こそ崇高な人だ、誰よりも、俺の求めていた人。
彼に俺がなれないなら、なれないなら、なれないものなら。
せめて彼に愛されたい。
彼の愛を独占して死ねるなら、ま、ええかなぁ、別に?別に?別に、そんな、ねぇ、大きなこと、大きなこと、大きな、彼は宇宙だ、そうだ俺がなりたいのは宇宙なんだあ、宇宙の愛を独占するなんてできるはずがなかったのに、俺はよりにもよって、宇宙に依存してしまったんだ、宇宙なら無償の愛をくれてるはずだが、しかし宇宙は特別に誰かを愛するとかないからなぁ、彼の顔はいつもリンゴで隠れていた、彼の顔は宇宙だったから絶対見せられなかったんだ、そこには真理があったから、真理はかつてあったが、今はない、それが真理(心理)だって夢の中で彼は言った気がする、青いリンゴで顔を隠して、言ったんだ、真理は今にしかなく、過去と未来にはない、彼は本当に言った気がする、真理は、どこにもない、って、最近だよ、最近きっと見たんだ、すべてが真理であるが、すべて真理ではない、って彼は確かにそう言ったんだ、無関心が愛に劣らず、愛が無関心に優らずって、彼はだって宇宙だから、僕の宇宙だから、僕の愛するたったひとつの宇宙。
目が覚めると、彼は僕に告げた。
「いまはあなたのことが好きです」
今、えたいのしれない闇が、青い。
だから僕も見習って。
そうだよー俺はだめじゃないんだよーでもすごくもないんだよーじゃあなんだってっと普通なんだよー俺は誰だよー。
俺は誰かより劣らなければ誰かより優らない、至って凡人サァ、みんな同等だ、みんな凡人だ。
みんな糞だ、みんな屁だ、あの糞はすごくてあの糞は悪い、とかないよ、糞はなにやっても糞なんだよ。
俺はなにやってもだめじゃない、でもなにやってもすごくない。
なにもすごくない、なにもだめじゃない。
そこに価値を見出せないとゆうなら、俺はもう、死んでしまおう。
こんな世界、生きてたって、なんにもないんだから。
つまらない、糞だ、屁だ、屁ぇ~だ。くっさ~。
いや別にだめだからなじゃないよ、だめだから死ぬんじゃないよ、つまんないからさ生きてたって。
なにかはすごくてなにかはだめだとか、なにかはうつくしくてなにかはみにくいだとか、俺はそんな凡庸な価値観を手にするために生まれてきたんじゃないぞ。
俺は彼になるために、生まれてきたんだ。
彼の考えはすごいんだ。
彼は美しい、彼こそ美しい。
彼こそ崇高な人だ、誰よりも、俺の求めていた人。
彼に俺がなれないなら、なれないなら、なれないものなら。
せめて彼に愛されたい。
彼の愛を独占して死ねるなら、ま、ええかなぁ、別に?別に?別に、そんな、ねぇ、大きなこと、大きなこと、大きな、彼は宇宙だ、そうだ俺がなりたいのは宇宙なんだあ、宇宙の愛を独占するなんてできるはずがなかったのに、俺はよりにもよって、宇宙に依存してしまったんだ、宇宙なら無償の愛をくれてるはずだが、しかし宇宙は特別に誰かを愛するとかないからなぁ、彼の顔はいつもリンゴで隠れていた、彼の顔は宇宙だったから絶対見せられなかったんだ、そこには真理があったから、真理はかつてあったが、今はない、それが真理(心理)だって夢の中で彼は言った気がする、青いリンゴで顔を隠して、言ったんだ、真理は今にしかなく、過去と未来にはない、彼は本当に言った気がする、真理は、どこにもない、って、最近だよ、最近きっと見たんだ、すべてが真理であるが、すべて真理ではない、って彼は確かにそう言ったんだ、無関心が愛に劣らず、愛が無関心に優らずって、彼はだって宇宙だから、僕の宇宙だから、僕の愛するたったひとつの宇宙。
目が覚めると、彼は僕に告げた。
「いまはあなたのことが好きです」
今、えたいのしれない闇が、青い。