光るみなも白い空 | 2017年01月

時のない世界

どこまでもつづいているような長い駅で、わたしと彼は汽車を待っている。 
彼とわたしの距離はとても離れている。でもわたしが彼を見ると、彼もわたしをいつも見ている。人々が埋め尽くすプラットホームで、わたしも彼も互いにわたしたちしかいないかのように見つけることができる。
汽車はいつまでたっても来ない。
そんなことはわかっているのに、ここでずっとわたしたちはこうして待っている。
まるでわたしたち以外すべて、紙で作られているみたい。
存在を必要としなくなった世界でなにかをずっと、待っている。
わたしたちは近づく必要もない。
ここから振り返れば、いつも見つめあっているのだから。

あきちゃんといっしょに窓から外を眺めている。あきちゃんは、死体を見たいと言う。
ずっとそればかり言ってる。
わたしは目の前に座っていた少年にふと気づき、彼に横から寄り添い、顔を彼のあったかい背中につける。彼はお日さまのようないい匂いのする白いTシャツを着ている。
彼は東だった。
汽車を待っていたのも、彼だった。
「気づかなかったよ、ここにいたの」わたしはそう彼に言う。
あきちゃんがまた死体が見たいと言う。
わたしはあきちゃんに言う。
景色が流れだす。
「そうは言うけど、実際は吐き気のするような臭いがするで、うちで飼ってたハムスターが死んで共食いして、それが夏の暑さのなか何日も経った臭いを嗅いだことがあんねん、死体ってそうゆうもんやで」
汽車はまるで、同じところをぐるぐると廻っているようだ。
わたしたちはそれを、特に気にしなかった。














プロフィール

白空

Author:白空
1981年8月4日生

sirosorajpnonikki’s blog
錯覚する情景
悲しみの男カイン
天の白滝
Twitter

Cowspiracy環境保護団体があなたに知られたくない事実
カウ(牛)にまつわるコンスピラシー(陰謀) ドキュメンタリー映画『カウスピラシー』
食肉、ペット、毛皮、動物実験の現場ドキュメンタリー映画EARTHLINGS
ナレーション:ホアキン・フェニックス

音楽:Moby

『アースリングス』

肉食と食料問題(飢餓問題)
先進国の5人に一人が肉食をやめると、飢餓が解決すると言われています。
アンゴラ・ウール・フェザー・ダウンの作られ方
毛や羽毛を取るためには残酷な虐待をしなくてはなりません。 そして最後には殺されてしまいます。
犬や猫も生きたまま毛皮をはがされている
残酷な動物実験をしている会社から化粧品、洗剤類を買わないという選択ができる
くろたん
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
猫の目時計
検索フォーム
リンク
このブログをリンクに追加する
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる