子ゾウリとまだskull人(Degenerate the faithful,信心深い人々を退化させる)

小説 短編小説 マジックリアリズム

何がセックスだ。なんで愛する人以外とセックスしなけりゃなんねえんだよ、この年になって。
ふざけたことしてくる奴は全員、俺がお望みの地獄に突き落としてやるからな。
本当に愛してもいない人とSexする奴は全員、死体だ。
お前ら気づいてないんだろ。
俺はもう死体じゃない。
お前らみてえな腐乱死体と交わる死姦(屍姦)マニアじゃねえんだよ糞が、
fuckoff!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ああいった糞な奴らはクソ喰って糞とファックして糞の中で糞みてえに死んで糞になればいいんだ。
何が「抱かれたいか?」だ。
お前らみたいな男とファックするくらいなら鉄の塊の人工知能ロボットにレイプされるほうがずっと良い。
女性器は破壊されても精神的によっぽど救われる。
わたしにはWesという心に決めた夫がいるんだ。
死ぬまで、他の誰とも、性的な関係を持つ気はない。
我が神に懸けて。
そうだ今年中にVancouverへ引っ越そう。
Japanなんて糞だからな。糞じゃなくても糞に近い。
俺はジャンボ宝籤を当てて生活保護を抜けてバンクーバーのWesの事故物件を見つけてそのアパートで1人死ぬまで暮らすんだ。
死体のようにね。
Wesの亡霊に毎晩しゃぶられ尽くされ抱かれて暮らすというわけさ。
一日デートして一万円くれないか?とあの男に訊けばよかったな。
3リットルワインボックスが4日程でなくなるから酒代に困ってるんだ。
僕は必ず懐にジャガーナイフを忍ばせておく。
何かあれば、即、相手の股間を一突きさ。
警官には無論、レイプされそうになったと言うに決まっている。
嘘だけどね。
その気になりゃ俺だって、用意はできてるんだぜ。
お前みたいな男は何人も観て来た。
地獄の果てで縋り付いてくる奴らを蹴り飛ばして生き延びて来た女なんだよ俺は。
人びとは俺をシヴァの嫁はんと呼んで恐れて来た。
リンガを人差し指だけで折るって言うんだぜ、マジかよ、ひでえ女だなァそりゃあ。
それでそいつ、涙で目を腫らしながらこう言ったらしいぜ。
「食べたきゃ、食べていいんだよ。」
で、その女どうしたんだよ?
「知りてえか?」
「おう。」
「どうしたと想う?」
「どうしたんだよ。」
「喰ったと想うか?」
「だからどっちなんだよ。」
「俺だよ。」
「あ?」
「だから喰われたの俺だよ。」
「お前に食わせる価値なんてねえんだよ。」
「何、お前、怒ってんのか?」
「怒ってねえよ。」
「だったら、なんだってんだよ、お前、あいつの、何なのさ。」
「…もうやめようぜこの話。糞から屁が漏れてマダスカル人と薄汚いモーテルで添い寝したくなる。」
「マダガスカルだろ。」
「まだskull人だよ💀。」
奴は突然、震えだして全身を抱き締め乍らこう言った。
「お前、まだskull人の言い伝えを知らないのかよ。」
「知らねえなぁ、そんな生命じゃねえ奴。」
奴は深い溜息を吐くと思い切り見下した眼で言った。
「だからお前はアホなんだよ。」
「どういうのだよ、そりゃ。」
「とにかくゾウリムシとこの曲が関係してるんだ。俺は疲れたから寝るぜ。」



KC & The Sunshine Band - That's the Way (I Like It) (2004 Remaster) 


「おい、何だよ、気になるじゃねえか、ゾウリムシがどうなるんだよ。」
「ゾウリムシが踊り始めるんだよ、簡潔に言うと悪魔崇拝儀式だ。」
「マジかよ。」
「まだskull人が、一緒に輪になって激しく踊りながらゾウリムシ達に向かって言うんだ。」
「何を?」
「おい、こんな処よりもっと良い処あるんだぜ。知らねえだろう。俺たちは知ってるんだぜ。」
「それでなんて応えるんだ?」
「ほんとかよ。どうしようかなぁって迷い始めるんだ。」
「で、行くのかよ?」
「それで、こっから慎重な交渉が始まるんだ。」
「ゾウリムシたちに?」
「そうさ。」
「素面じゃ言いにくいな。キツイ話だ。」
「今スピード遣ってんだろ?」
「やっとらんわ。」
「どんな儀式だ?」
「拷問に掛けられんだ。」
「ゾウリムシたちが?」
「そうよ。」
「どんな…」
「まず、ひとりだけ選ばされる。」
「涙なしじゃ語れん…いっちゃん、ちっせえまだ子どもが選ばれ、前に出ろってまだskull人たちに言われるんだ。」
「可哀想じゃねえか、お前、観たのかよ?」
「ああ、観たさ、眼ン前でな。」
「…で、どうなんだ?」
「ボクヤダヨ。ってその子ゾウリムシが言うんだよ。泣きながら。」
「おい、やめさせろよ。」
「ヤダヤダ、ボク、イキタクナイヨ。って子ゾウリが泣き喚くんだ。」
「さぞかし怖えだろうよ…」
「まだskull人たちは、子ゾウリに向かって、バカ、こんな処にずっと居るほうが頭おかしくなるんだ。って言うんだ。」
「自分たちは正常なのかよ?」
「いやだって、これは神聖な儀式で最高の祝福だからね。」
「そんなちっちぇ奴がわかるはずないがな。」
「でもこれは遣らなくちゃならないことなんだ。絶対に必要な儀式なんだよ。」
「なんだ、お前、なんでそこまでまだskull人たちの肩持つんだよ。」
「俺は事実を言ってるだけさ。」
「俺ならやめさせるね。」
「お前はまだskull人たちの恐ろしさをまだわかっとらん。」
「その子ゾウリが、まだskull人たちに対して何したってんだよ?何の負債があるのさ。」
「歴史は僕たちの想像以上に複雑なんだ。」
「何ひでえことしたってんだよ?おい?」
「まあ落ち着けよ、酒切れたから買って来てくれ。」
「なんで俺が買いに行かなならんねん。」
「頭冷やしに行けってことだ。」
「ヤダ。」
「行かねえなら、子ゾウリが観るも無残な姿と成り果てるまでの悍ましき拷問話を聴かせよう。」
「よっこらしょ、っと。やっぱ行ってくるわ。サークルKの500円台のワインでええやろ?」
「おい、逃げるのかよ。」
「聴いてられるかよ。俺は正気じゃいらんねえ…」
男はゲップと屁を同時にすると出て行った。
奴は5年前に閉店したサークルKの公衆電話からかけてきた。
「おい、やっぱり子ゾウリの話の続きを聴かせてくれよ。もう他の事なんてどうだっていいんだよ。俺は今、子ゾウリの話が聴きてえんだ。」
「お前、なんで部屋に来て言わねえで公衆電話から言ってくるんだよ。」
「今、今、俺は聴きてえんだよ。」
「俺は今、酒を飲みてえんだ。酒を待ってんだよ。わかるか?まさかお前、俺の財布から持ってった3千円で買った酒を今飲んでるんじゃねえだろうな。」
「飲んでるよ、お先にね。」
「それで俺の金で公衆電話から掛けてんだろ?」
「そうだよ。」
「てめ、ふざけとんのか。」
「今聴きたくてしょうがねえんだよ。」
「俺は酒が切れて頭にキテんだよ。子ゾウリ拷問話はお前が寝る前にしてやる。だから今すぐに酒を持って帰ってこい。わかったな。ガチャ。」
すると5分後、また電話が鳴った。
「おい、頼むよ。俺は今ここでならその話を最後まで聴けそうなんだ。家でだとぬくぬくモードに入って聴けそうにねえんだよ。」
「悪いが俺は約6時間前からTwitterのダークモードでTweetし続けた人間が陥る最悪な目がチカチカする異常な状態に置かれた奴みてえな気分の悪さを感じてんだよ。今すぐに飲みてえんだよ。今すぐ帰って来ねえなら子ゾウリの命はねえからな。」
「どういうことだよ?お前んちに子ゾウリがいるのかよ?」
「俺はこんなことになるとわかってたからあいつは念の為に誘拐しておいたんだ。」
「おい、それは本当なのかよ?お前、今スピードやって」
「やってたらなんだよ?」
「もうやるなって言ったじゃねえか、あれは…」
「今そいつを子ゾウリ用に火であぶってる。」
「やめろよ!ファック!今すぐ帰るよ!」
「ただいま帰ったぜ!子ゾウリ!子ゾウリ無事だろうな⁈どこだ?おい、子ゾウリ!」
男はキッチンに立ち、何か鍋でぐつぐつ煮ている。
「お、お、おい…ま、まさか…」
ニヤと嗤い、男は応えた。
「遅かったな…」
「おまえ、マジ、子ゾウリ…煮たのか。」
「なわけないやろ。」
「なーんだーもー吃驚。」
男は鍋に近寄り言った。
「あらいい香り。」
「粕汁だ。」
「粕ノ汁なんざ、汚くて俺は喰いたくない。」
「なら喰うな。」
「おい最後まで聴きな?粕ノ汁なんざ、汚くて俺は喰いたくないなんて俺はぜぇったいに死んでも言わないと神に誓うとお前に約束するよ。食べさせてくれるよね?ね?」
「お前の分ないよ。」
「あるじゃんか鍋いっぱい。」
「くだらんお前に食わせるものなんかないって意味だよ。」
「怒ってんの?」
「怒っとるわっ。」
「俺ァお前を信じてたぜ。お前に限って、子ゾウリを悪い目にあわそうだなんて、なことた、あるわけないとね。」
男はきょろきょろと部屋を見まわし言った。
「で、子ゾウリはどこ。」
部屋中を探し回る男を冷めた眼で見つめながら男は鍋の中をかき混ぜながら黙っている。
「おい、どこにいんだよ子ゾウリちゃんはよ。」
お玉で味見して、「good」と言うと男は男を見つめ平然と言った。
「逃げたよ、あいつ。」
瞬間、泣きそうな顔で男は言った。
「おいいいいいいぃいぃいぃいっぃ…なに。」
「スピードを火であぶりながら、早く打ってほしいだろ?って訊いたんだ。するとあいつ、飛び上がって物凄い速さで回転しながら飛んでって、どっか行っちまって、見えなくなった。」
男は落胆して舌を鳴らした。
「もーー--ーなんでなんだよ…見たかったのに…子ゾウリ…。」
「見世物じゃねえんだぜ。」
「愛してるんだぞ、俺は。」
「だれを。」
「子ゾウリを。」
男たちは狭いキッチンで神妙に見つめ合った。
The Clash「Combat Rock」の"Rock the Casbah"が部屋の中に流れている。
火を止め、男は言った。
「よし、できた。皿によそってテーブルまで持ってってくれ。俺はワインを用意する。」
男はもう一度繰り返す。
「俺は子ゾウリを愛してんだぜ。」
男は笑った。
「帰って来るさ。」
男はソファに深く腰掛け、ワインを飲み干すと言った。
「俺たちは多くを誤り、多くを間違い、多くを失敗する。しかし俺たちにできないことはないんだ。本気にさえなれば…。」
男はカーペットの上に胡坐をかいて粕ノ汁を吸うと応えた。
「それ、だれか言ってたな。」
「ナザレのイエスだ。」
「イエスか…。」
「遣ろうと想えば遣れる。遣れない事はない。そうイエスは言った。お前が本当に子ゾウリに会いたいなら、子ゾウリから会いに来る。それを信じるか、どうかだ。お前次第なんだ。」
「俺は子ゾウリにただ会いたいわけじゃないぜ。助けたいんだ。まだskull人から解放してやりたいんだ。罪はないのだから…。」
「俺は子ゾウリにも罪はあると想っている。」
「一体、どういう罪だよ?あんなちいせぇ奴…。」
「子ゾウリは子ゾウリであるという罪を負っているんだよ、原初から。」
「お前、子ゾウリにまで、"原罪"を求めるのか?何も知らないんだ…。」
「どうしてわかる?すべてを知ってるかもしれない。俺たちよりも…。」
「わからない…すべて知っているとしても、拷問にあうのはあんまりじゃねえか…ひでえさ、許されることじゃねえ。」
「お前、"すべてを知っている"とはつまりは、"すべての罪を知っている"ってことで、即ち、"すべての罪を負っている"ってことなんだぜ?」
「それ…誰が言ってた?イエスか?」
「俺だ。」
「…子ゾウリって、だれなんだよ?神か?落ちぶれた神か?」
男は大きなゲップをして言った。
「俺だよ。」
「お前…まさか…人間だと想ってたよ、だってお前。」
「俺が子ゾウリだよ。」
「マジかよ…ファッキング。」
「そしてお前はまだskull人だよ。」
「Huh?!」
「お前は生まれた時からまだskull人なんだ。」
男はジーンズのなかに手を突っ込んで言った。
「shit.一ヶ月以上シャワー浴びてないから股の間を掻いただけで爪に黒い垢が溜まりやがるぜ。」
「子ゾウリは風呂に入らねえのか?」
「水もお湯も嫌いなんだ。」
「きったねえなおい。」
「俺たちにそのような辞書はない。お前の言葉の方がよっぽどdirtyだ。」
「おい、今日から子ゾウリやめて子スリッパに生まれ変わらねえか?」
「本質変わらんのだから意味ないだろ。」
「リッパ子スとかにしねえと本質変わらねえのか。」
「おいお前、いつ帰んだよ。いつまでここにいるつもりだよ。」
「俺はお前が、あの女のなんなのか聴くまで帰らねえよ。」
「まだ言ってんのか。」
遠くを見つめる眼で男は話し始めた。
「そう…もう随分前の話しだ。俺は目が醒めた。傍に女がいるのを感じた。それは女だった。俺の知らない女だった。母乳の馨りがする女だった。俺は勃起して、女に訊ねたんだ。俺って誰なんだ。お前は誰だ。」
「で、女はなんつったんだ?」
「お前の名は子ゾウリだ。」
「お前の名付け親はその女だったのかよ。」
「そうだ。」
「それでその女、お前とどういう関係なんだよ。」
「女は俺に答えた。一人の穢れた娼婦がお前を産み落としすぐに死んだ。哀れになり自分の乳を与えて育てたが、お前は乳より乳首をしゃぶる事の欲求によってわたしを求め始めたからもう嫌になってまだskull人にお前を売ることの契約を交わした。お前はまだskull人のものであって、わたしのものでは最早ない。お前のすべて、お前のいのち、お前の血、何もかも、お前はまだscull人のもので手の内にある。それ以外の処にお前はいない。存在してはいない。聴く耳があるなら聴け。お前はまだskull人となる。」
男は首を振って、悲しく笑うと言った。
「それが、その女が、お前の母親だよ。」
男は屁で訊ねた。
「ぷぅ?」
「嘘じゃねえよ。」
次は男は空笑いで答えた。
「パハハ。」
「本当だ。真実だ。トゥルースだ。」
耳から応えた。
「ポホホ。」
「信じろ。」
鼻の穴から応えた。
「ぷふふん。」
「俺を疑うのかよ?」
男は全身をわなわなと震わせ言った。
「なんで俺が知らないのに、お前が俺のmomを知ってるんだよ。」
男は笑って言った。
「知らないよ。知りまへんよ、そんなん。」
男は何を想ったか突如、全裸になると陰茎を持って言った。
「こいつに訊いてみよう。こいつはなんでも知ってるんだ。」
そして陰茎占いをして、男は力の抜けた声で言った。
「当たってるとよ。」
「だろ?俺がお前に嘘つくわけないではないか。ははは。お前の陰茎だってお前に嘘なんてつかねえ。俺はお前の陰茎と同等だ。おい、どういうことだ?そりゃ。」
「お前が言ってるんじゃねえか。」
「そうだな。ま、そういうこった。お前の母親の乳首をしゃぶりつくした男、それがこの俺だ、子ゾウリだ。ははは。」
永く、重い沈黙が、部屋に行き渡った。
やがて男は静かに、泣き始めた。
「俺だって、俺だって、しゃぶったことねえのによ…。」
男はベッドに横たわり、乳首を見せて言った。
「俺の乳首なら吸いたいだけ吸えよ。」
「そんな趣味ねえよ。」
「子ゾウリの乳首だぜ。愛してるってお前言ったじゃねえか。」
「今は、もうわかんねえんだよ。」
男は俯せになり言った。
「だったらもう帰ってくれよ。十時間以上お前と一緒にいる。俺は一人になりたいんだ。まだskull人の生贄になるのは、まだ先の話だからね。」
「俺はmomの事を詳しく知りてえんだよ。」
男はベッドで煙草を吹かしながら言った。
「いい女だったよ。ただあいつは最終的、俺をまだskull人に売った女だからな。ろくな女じゃねえ…。」
男は膝で歩いて男に近寄って言った。
「俺はmomに会いてえんだ。どんな女だって俺は構わねえ。どこにいるんだ?俺のmomは…。」
男は背を向けた。
「死んだよ。」


男がウトウトして、寝返りを打って目を開けると男の姿はなかった。
あいつ、帰ったのか…。
目を瞑ると、電話が鳴った。
受話器から男の声が聞こえる。
「なあ俺はここにいるとmomに会えるような気がするんだ。」
雨の音が聞こえている。
「どこにいるんだ?」
男は答えない。
「俺はだって、お前がいる。お前が俺のなかにいるんだからな。ここで俺は待ってなくちゃならない。お前がここに来ることはできないが、俺はここにこうしていられるんだ。俺とお前はもともと一つだったがmomが俺とお前を離したんだ。子ゾウリがすべてを知ってるなら、俺も、まだskull人もすべて知ってるんだ。俺はここで待ってる。」










IMG-6708.jpg











The Clash - Rock the Casbah (Remastered) 
















ウェストリー・アラン・ドッドは、30年前の今日、1月5日の午前12時過ぎに処刑されました。

Wes(WestleyAllanDodd) Wes ウェストリー・アラン・ドッド 死刑執行 処刑 絞首刑 死刑囚 児童連続殺人

yuzae1981


7ee2bcca4dbeb996986d20ebeafd05a122-1.png

Westley Allan Dodd (July 3, 1961 - January 5, 1993)
ウェストリー・アラン・ドッド(1961年7月3日 - 1993年1月5日)




WesWestley Allan Dodd)は1992年8月の時点、既にワシントン州立刑務所(Walla Walla州立刑務所とも呼ばれるワシントン州の死刑囚収容所) にいた。

そして10月8日時点、自分の死刑執行が進むというニュースを知った。

一晩中眠れないほど精神が疲弊し、消耗しきっていた。Wesはその頃、頻繁に「tired(疲れた)」と言っていた。

12月22日時点で、Wesは自分の死刑執行が1993年1月5日(火)に行われることを知っていた。

1月5日午前12時2分にWes処刑室に現れ午前12時5分に死刑執行。12時9分、Wesの死が確認された。 https://t.co/6lJBA6ZFmD
01-04 14:24

ワラワラ, ワシントン州, アメリカでの現在時刻https://t.co/3o6BDYv65p

Wes(Westley Allan Dodd)は今から30年前の処刑日前日、この時間をどう過ごしていたのだろう?

恐らく、この日も眠ることができなかったかもしれない。

今から24時間後には、自分は死んでいる。その恐怖に堪えられるだけ、Wesはとても強い人だと想う。

多くの人はWesを最も残忍な殺人者の一人だと言っているが僕の知る中ではWesほどに良心が深く在り、自分のやったことを心から苦しんで後悔している連続殺人者を知らない。

だからこそ、Wesはもう限界に在り、その死(死刑)が彼にとっての救いの一つだったと考えることはできるだろう。

もしかすると恐怖よりも、やっとこの悪夢の連続の人生を終りにできるのだという安堵に包まれていた可能性もある。

だがWesは死後にも命が続くことを信じてもいた。

死んで終りにできることは何もないと覚り、Wesは神に『赦しを請い求めた』

つまり、それは僕らにとっても、人ひとり死刑にしても何も終りにできることもなく、解決することもなく、真の安心も齎されることもないということなんだ。

01-04 17:24



News Report on Westley Allan Dodd Execution 1993 https://t.co/zsrg9lIJNJ



『死刑反対派がwalla walla刑務所の外で祈りを捧げている今夜、数時間後、ワシントンで有罪判決を受けた小児殺人者ウェストリー・アレン・ドッドは絞首刑に処されるワシントン州刑務所の6棟の東側では、この刑務所で最も恐ろしい部屋... この死刑執行室は、ペンキが塗り替えられ準備されている。』

1:00 Wes『people need to knowit's the only thing that will stop meit's necessary it has to be done

みんなに知ってほしい。

それが僕を止める唯一の方法だ。

必要なことなんだ。(やらなければならないことなんだ。)』 

https://t.co/WGXqljfKHB


処刑のために少なくとも14人が執行に立ち会う

1:44 死刑執行の24時間前にドッドはこの階段(ステップ)に護送される

1:50 ドッドは最後の数時間をここで過ごすことになりますここで眠り、絞首台から数フィートのところで最後の食事をします』

『2:13~2:17 赤いボタンが押され、トラップの扉が開く』約2ヶ月前にこの場面を最初に観た時、僕は思わず、咄嗟に口を押さえた。解る人には解ると思うのだが、決して瞬間的速さでこの絞首台が開かれるわけではないんだ。僕は想像していた速さでは全くなく、このゆっくりと開かれる扉に息を呑んだ。

01-04 20:16



ワラワラ, ワシントン州, アメリカでの現在時刻https://t.co/3o6BDYv65p

30年前の今日、あと3時間ちょっと経てばWes(Westley Allan Dodd)は処刑室へと入る。

もう最後の晩餐は終えただろう。

Wesは最後の食事に刑務所の一般人が食べるもの、サーモン、ホタテ入りポテト、ミックスベジタブル、コールスローだけを希望したという。

画像の絞首台から数フィートしか離れていない部屋で、1人で食べたか、もしくは食べられなかったかもしれない。

30年前の今、もしかしたらDarrell Lee弁護士と話をしているかもしれない。この部屋でだろうか?

Wesにとって特別に信頼できる人物だったのだろう。 https://t.co/2Fiu8gxEcK

01-05 13:54


Westley Allan Dodd was executed 30 years ago today, January 5, just after 12 a.m. ウェストリー・アラン・ドッドは、30年前の今日、1月5日の午前12時過ぎに処刑されました。https://t.co/aPxFHgPoJc

redditにWesの死刑執行絞首刑)について詳細に書かれている記事の翻訳を投稿しました。 https://t.co/BEHbay0S4p

01-05 17:15

Westley Allan Dodd was executed 30 years ago today, January 5, just after 12 a.m. ウェストリー・アラン・ドッドは、30年前の今日、1月5日の午前12時過ぎに処刑されました。 #note https://t.co/va7ogo50i9

noteの方にも同じ記事を公開しました。

人一人を死刑にする事は多くの人達に消えないトラウマと深い悲しみを残し続ける事を、私は改めて感じています。私は処刑というものがどれほど残酷でグロテスクなものであるかを、自分自身の感覚で知る為に、公開処刑を誰もが目にするべきであると想います。

Wesのケースは大変、上手く行った例だが、それでもある記者は公開処刑を観た後、ホテルに帰って嘔吐し、Wesの死刑執行の為に誰より力を尽くしたダレル・リー弁護士はもうできれば死刑には関わりたくなかったようです。

それほど心に大きな傷を残すものだったからではないか。

何十人以上もの人たちが人ひとりを死刑にする事で苦しみ続けるかもしれない。

その事についても深刻に考えるべきだ。

01-05 19:53



1993年1月5日午前12時1分がWes(Westley Allan Dodd)の死刑執行予定時刻だった。

その時間、処刑が行われるワシントン州立刑務所の外で雪が積もるなかに多数の死刑反対派たちが徹夜で祈りを捧げるなか、Wesの死刑を賛美し続ける人たちは予定時刻に爆竹や花火を打ち上げ、歓喜の声を上げていた。 https://t.co/QjjpSYwnrL

01-07 10:31

Wesは1992年10月8日に自分の死刑執行が早まるというニュースを知り、遅くとも12月22日時点、既に自分の死刑執行日を知っていた。

Wesは死刑執行予定時刻の7時間20分前、1月4日午後4時40分にこの階段(ステップ)を上って護衛された。


IMG_6691-1.pngIMG_6693-2.png

ウェストリー・アラン・ドッドは処刑される為にこの階段を上った


Wesは処刑を止めたいようなそぶりは見せなかったと言う。 https://t.co/r6wouyLg7S

そして絞首台からわずか数フィート(1フィートは約30cm)しか離れていないこの集中管理室の独房で最後の時間を過ごし、最後の食事をし、眠った(眠れただろうか?)。


IMG_6696-2.png

ウェストリー・アラン・ドッドが最後に過ごした部屋


Wesの死刑執行の希望を叶えるために戦ったDarrell Lee弁護士はWesが最後の数時間に、宗教的信念と後悔を示し、そして赦しを請い求めたが、同時に赦し を期待していないことを明らかにした。https://t.co/N6dmCqwwfz

Wesは最後の殺人で、4歳の男の子をゆっくりと絞殺するという首吊りをさせたので、自分は致死注射ではなく、同じ絞首刑を選択した。

実際の当時のWesによる最後の殺人記録 https://t.co/qQFaJXPn2g

リー弁護士は、Wesが家族、特に父親に対して、自分が成長する過程で愛情が足りなかったと反撃したい気持ちから、このような事件を起こしたのだろうと考えた。

しかしWesを「ワシントン州に存在する最も凶悪な犯罪者だろう。」と言ったリー弁護士は「彼は父親を赦したのだ。」と平和に死を迎えたと語った。

ワシントンでは1963年以来、米国では1965年以来28年振りの初めての絞首刑である。

Wesはワシントン州で74番目に処刑された人物であった。

Wesは1989年11月に3人の男の子を性的暴行後、また拷問後に殺害した罪で逮捕され、死刑に固持し続け、死刑反対派のロビーと激しい戦いを繰り広げ続け、自身の死刑を許可された。

Wesの体重は147ポンド(66.7kg)身長は5フィート7 ½ インチ(約171.5cm)とされ、落下地点は7フィート(約2.1m)とされた。

Wesは午前12時2分、処刑室の一番上の窓から、両手を手首の紐で前に固定され、オレンジ色のボイラースーツ風の囚人服を着た姿で現れた。

そして最後の言葉があるか尋ねられ、公衆放送を通じてこう述べた。


"I was once asked by somebody, I don't remember who, if there was any way sex offenders could be stopped. I said, `No.' I was wrong. I was wrong when I said, `There was no hope, no peace.' There is hope; there is peace. I found both in the Lord Jesus Christ. I urge everyone:

Look to the Lord and you will find peace."

"僕は以前、誰だか忘れたが、性犯罪者を止める方法はないかと訊かれたことがある。

僕は「ない」と答えた。僕は間違っていた。

僕は「希望も平和もない」と言ったが、それは間違いだった。

希望はある、平和もある。

僕はその両方を主イエス・キリストの中に見いだしました。

僕はみんなに勧めます。

主を見よ、そうすれば平和を見いだすことができる。"


その場には少なくとも14人の処刑証人がいて、それを聴いた。

上下の部屋の窓の両方から公開処刑の様子を観ることができる。

Wesが現れた約2分後の午前12時4分、一番上の窓の上にブラインドが下ろされた。

そのブラインドを背にして、目撃者は、一人の死刑執行人がWesの足を縛り、彼の頭に黒いフードを被らせ、もう一人が6巻きの縄を首にかけ、左耳の下(耳下位置)できつく調節しているシルエットを見た。

午前12時5分、赤いボタンが押され、電磁解除装置が作動し、Wesが立っている仕掛け扉が解除された。

彼は下の部屋に落下し、フードを被った彼の身体はロープの先でゆっくりと反時計回りに回転していた。



IMG_6695-1.png

ウェストリー・アラン・ドッドは、最後、この仕掛け扉が開いた瞬間、落下し、

死が彼を迎え入れた(抱きかかえた)




目撃者(観察者)たちによる報告「仕掛け扉の音と、そこから飛び込む彼の身体の光景は決して忘れることはないだろう。」https://t.co/REzJ3c9Zyu

「それは(身体は)視界に落ちた瞬間から、生気がないように見えた。ロープの先で踊ることもなく、ぞっとするような見せ物もなかった。」

「激しい動きや目立った痙攣もなかった。」

目撃者の中には、Wesが目の前にぶら下がったとき、体の腹部にほとんど気づかないほどの動きを感じたと思った人もいたが、ほとんどは不随意筋収縮によるもので、そのとき彼に意識があったとは考えられないということで意見が一致した。

午前12時6分、窓の下にカーテンが引かれ、12時9分、医師が聴診器を使っても心音が聞こえないことから、Wesの死が確認された。

01-07 10:31