俺の汚れた小さく透明な心臓がなんと癒されることだろ。だろっ。
もし君がまだAphex Twinの美しさに気づけないならちゃんと聴いてないからだと思うんだ。ただ。
でももし良かったら君はAphex Twinの「Drukqs」という二枚組みのアルバムを一日中流して。流して?
まぁ無理、言わないけどさァ、なんて素晴らしいんだろうって今素晴らしいって言ったけど、ほんとにこのアルバムって言葉に表現できない美しさがあるんぢょ。あるんだぢょ。誰なんだ俺は?
ほんとうに俺って誰なんだ?教えてくれよ俺、誰なんだ?
思えば俺の記憶にない喪失は母親だった。
エイフェックス・ツインはそれが自分の双子の兄なんだ。
僕は母の記憶はない、でも僕は覚えている、僕が覚えていないところの僕が絶対覚えてるんだお母さんのことをちゃんと。それがわかるんだ。
僕はそれが僕をあたたかい胎内で十月十日ほど育て一緒にすごした母親だった。
ツインはその同じ間に母親の胎内で一番近くで一緒にすごした兄だった。
いつ死んでしまったのかはわからないけど、もしかしたら母親の胎内でツインは兄の喪失を経験したのかもしれない。
どっちにしたって僕より早い喪失を経験している。
生まれる前にとても大事な存在の喪失を経験してしまったら、もしくは、ずっと一緒だった存在が生まれてきたら消えて居なくなってたら、いったいどんな悲しみがそこにあるんだろう?
いったいどんな気持ちなんだろう?いったいどんな気持ちで生きて来たんだろう、どんな気持ちで生きてるんだろう。
ツインの音楽を聴いてると、そんな思いにならずにはいられない。
僕がツインの何枚かのアルバムを聴いて率直に感じたのは本当に深い悲しみと愛情の深さだ。
最初に聴いたのはAFX名義の「Chosen Lords」というアルバムで最初に聴いたときはなかなか良いと思ったもののそこにあるとんでもなく深い感情を僕は読み取ることができなかった。
でも二回目に聴くとそれはわかった。そして三回目に聴くと、もっとそれはわかった。
それを伝えるだけでこの世界のどこにも希望を見出せない人々が癒される。
それは多くの人じゃなくてたった一人でもいいと思うんだ、そのたった一人からありがとうって気持ちが返ってくる。
自由な表現ほど人を不快にさせることも多いかもしれないが、でも何かに縛られてる場所での表現にきっと人は心から感動できない。
もしかしたら人を強烈に不快にさせる人ほど強烈に人を感動させる人かも知れない。
いや、きっとそうなんだ。
いや、まさしく、そうだ。
それは人間の本能的にあるような理性に向かって、そんなもん、超えてゆこうよって言ってるようなものだ。
それはつまり神のような存在に向かって、ぼくはあなたを超えるために生まれてきたよ、って言ってるようなもんだ。
理性さえ人間の作り出した縛りなのかもしれないと感じるなら、それはきっと縛りなんだろう。
人を不快にさせずに人を感動させることはできないと言えると思うんだ。
縛りがあることは悲しいことだよな。憧れるよ、自由な人。
そりゃ俺だって自由になりたいさ。
奇形児を使って芸術作品を作り世界中の多くの人から大非難されたりとかね。
なんだろな、生理的嫌悪ってのは。
妬みを含む嫌悪とかね。人間って面白いよな。
僕はツインがそんな人だった気がする。
僕は彼の変態性に嫌悪しながら妬んでいたんだ。
なんて自由なやつなんだ!ってどこかで憧れてた。
彼を知ることは、彼を良いと認めてしまうことは僕は不快だったはずだ、悔しかったはずだ。
僕はそうやっておそらく10年近い時を彼を認めようとせず彼を妬み続けて避けてきた。
でもなんということなんだろう、彼の音楽は彼の人間性はこれほど美しかったなんて。
ぼくはほんとに一面しか見ていなかった。
何曲かを視聴しただけで好きではないと遮断していた。
彼の音楽はアルバムで通して聴かなければならない。
それに大体の曲が一度聴いただけではそのよさをわかれない。奥の深い曲ばかりなんだ。
「Drukqs」はまさに全体的にそういうアルバムだと思う。
最初聴いたときはなんてカオスなアルバムなんだって思った。
でも何度も一日中聴いていくほど、なんと味の深いアルバムなんだと感じるようになった。
僕の愛するKhonnorからThe Flashbulbに至るまで、ああそれとnikakoiやrobokonekoに至るまでああみんなツインが大好きなんじゃんってわかった。
僕は本当にAphex Twinを愛しちゃった・・・・・・。
もう悔しいという気持ちはない。妬みは確かにあるが。
俺の今特に一番好きな「ドラックス」のくだりは、一枚目の6曲目のGwely Mernansから7曲目Bbydhyonchordに入るところが一番好きです。
彼の音楽は宇宙でありぼくらすべてにそんざいしているせつなすぎる遠い記憶だ。
どんな奇人天才も影響しあわずには生きて行けないということもわかったよ。
愛情の深さは、絶望の深さでもあるってことなんだ。
君が深い愛情を求めるなら、同時に深い絶望も知ることになる。
求めずにはいられない世界だと僕は思うよ。
だから絶望を避けて生きることはできないけれど、そのかわり誰のもとにも優しい時間が与えられてほしいと思う。
Drukqsは感情を越えた感情のようなものを感じるアルバムかもしれない。
このアルバムで重要な曲であることがわかる何度聴いてもカオスさの残る奥深い曲を今日は貼って記事を終えようと思う。
でもできればみんなには是非アルバムを通して何度も聴いていただきたい。
だからやっぱ貼るのはやめようかなって思ってる。
重要な曲とは二枚目の13曲目だけどね。
じゃあやっぱあえて、始まりのほうの好きな曲にしようかな。
んじゃ、そうしよう。ああ、でもなぁ・・・。難しいところだ。
もろに感情が伝わってくる曲も多いが、そうじゃない曲も多い。
今日はそうじゃないカオスなほうの曲を貼りたいと思うんだ。
だからじゃあやっぱ、う~ん、でもなぁ・・・重要な曲を先に聴かせるっていうのはどうなんだろう・・・。
う~んでもやっぱり聴かせたいっていうのもあるし・・・あ~でもなぁ~どうしようっかな~。
まぁいいっかぁ~俺この曲やっぱ好きだな。
じゃあそのやっぱ重要だと思われる二枚目の13曲目を貼って記事を終えようと思う。
最後に僕は言っちゃいけないようなことを言っちゃうと僕は小説家をまだ今でも目指している人間だが、小説を読めない、書けないほど落ち込んでしまっているときに救ってくれたのは、音楽だった。だから僕は音楽に本当に感謝している。ありがとう。僕の愛する音楽たち。
Aphex Twin - Ziggomatic 17
「やっと再会できたね。おかえり」
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