悪夢

いよいよ俺たちも悪夢を見せられるらしい。
どんな地獄を見せてくれんだろうな。
どのような肉体的苦痛が俺たちの将来にあるんだ?
どのような地獄が俺たちを待ちうけてんだろうな。
別に驚くことないよ。
毎日のように他者の残虐な殺害を見て見ぬふりしている俺たちは、別に驚くことないよ。
いよいよ俺たちの番だ、それだけじゃないか。
違うのか?
彼らは毎日、俺たちのために犠牲を払ってるんだ。
俺たちだって、犠牲を払わなければならない。
違うのか?
嫌だとは言えないだろう。
彼らの首を毎日切り落としてたのは俺たちなんだから。
別に食わなくても生きていけるのに、美味いものが食いたいからって毎日彼らの首を切り落としているじゃないか。
彼らだけが犠牲を払って、俺たちは犠牲を払わないのはおかしいよ。
同じような運命が俺たちにあっても、嫌だとは言えないんだよ。
彼らの悪夢は間違いなく、俺たちが見せ続けているんだ。
自分だけが悪夢を見たくないなんて、勝手すぎるよ。
本当に見たくないって言うなら他者にも悪夢を見せないようにしないと。
俺たちはもうすでに悪夢の中にいる。
俺たちが誰かに悪夢を見せている限り、俺たちは悪夢をもう見続けている。
どうしたら他者の命を助けることができるんだろう?
他者に悪夢を見させ続けながら。
どうしたら戦争のない世界になるんだろう?
他者を地獄に落とし続けながら。
何故、人は人を殺すんだろう?
動物なら殺していいと誰が言った?
どうして自分は変わろうとせずに、人が変わらないことを嘆くんだろう?
自分も大虐殺に加担している。
俺はもう、嫌だよ、戦争、殺人、殺害、殺すことは、もうたくさんだ。
自分が変わらないとな。
よし、では今日から、牛、豚、鶏、卵、乳製品に加え、魚介類を俺は断つことにする。
がんばるぞ、ヴィーガンだ。
俺はやってやる。
悪夢なんて、こりごりだ。
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