気付くと僕は教室にいた
とても暗い
先生も生徒も影だった
何を話してるのかわからない
授業中なのに僕は外へ飛び出した
土砂降りの雨が降ってて
途方に暮れていたんだ
気付くと僕は湿原の真ん中にいた
周りを囲む遠い地平線が霞んで
足が冷たくて
帰りたいのに帰る場所がない
空がないようだった
気付くと僕はモノクロォムの海を眺めていた
とても静かで落ち着いていて
隣に人がいたんだ
なのにまた影しか見えない
僕の鼓動が止まりかけていた
気付くと僕は家にいて
今日の晩御飯を何にするか考えていた
ステレオから音が溢れて
お父さんがもうすぐ帰ってくる
僕が作ったごちそうみんなで楽しそうに食べてるんだ
ごちそうさま
次はどこへゆこうか
呼んで欲しい
僕をこの世界から連れ出して