私は神に問うた
「何故他の人を救うために私は苦しみ死ななければならないのですか」
「そうすればほかの人間ども以上に私を愛してくださると?」
「それはない、私がここで人を救おうが人を殺そうが、あなたの愛は
揺れ動くことはない」
「では私がここまで苦しむ必要は本当にあるのだろうか?」
「私はサタンとの契約を何度も交わしたはずだ」
「あなたはそれでも私を救うだろう」
「私が苦しめば苦しむほどあなたは微笑んでおられるだろう」
「私も同じ想いなのです」
「人が苦しめば苦しむほど私は嬉しい」
「苦しみぬいた人は必ず愛を知るからだ」
「ですから苦しみがないと私は不安になる」
「楽な境地、それはサタンの望む場所であると」
「けれど、神よ、サタンはこの世に存在しない」
「私たちはまだ愛を知らないだけなのです」
「誰一人救うことはできなかったこの私を、神よあなたは救うでしょう」
「あなたは認めるでしょう、そのやまない愛を私に降らせることだろう」
「苦しめ、たやすく手に入った愛は偽りである」
「愛の深さを知りなさい、苦しみの深さがそのままあなたの愛の深さであるだろう」
「あなたはまだその海に入り膝までも浸かってはいない」
「あなたは人を喜ばせなさい、それと同時にあなたを喜ばせることをしなさい」