終焉の景色

錆びた夜の庭、

走る少年の青白い背中を蝕むモノクロオムの記憶

生まれたばかりの凍えそうな小鳥の上に降る雨

夢の中、吸血鬼、黒い海へ入ってゆく人達

夕陽が反射する窓、流れる風景に心臓遠く鳴り出す

蜃気楼のように止まっても見える、揺れても見える

もの言いたげな目、その目が求める先に立っている僕

何も出来ない僕の体、動かない僕の手、残された生命

一つ一つ終焉してゆく

夢も幻も全て現実の如く

静かに終わりを迎えゆく

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