過去の詩2

ざわめき

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君の声聞こえると
涙は体内に注がれるのです



鳥が啼かなくなると
空は首を傾げるのです



俯いた顔を上げると
月は淋しい顔をするのです



言葉の沼に溺れると
鹿は樹の影から見るのです



丸い小石を蹴ると
風は渦巻き遊びをするのです



心を引っ掻かれると
沈黙は舟に乗せられるのです



哀しみの空気が震えると
人は眠りにつこうとするのです




2003年02月19日(水) 19時50分02秒 公開

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