僕と少年

少年は真っ白なブラウスを

透明な風になびかせながら

夕焼けの空の下を駆けてゆく

懐かしい想い出の場所まで

透き通ったその目が見ていたもの

僕はちっともわかってなかった

僕の知らない世界を少年は

昔からずっと知っていたんだ

僕の中に住んでいる少年を

僕は何度も汚しながら傷をつけて

何が大切なのかを忘れた振りして

生きてゆく時が来るなんて

あの頃の僕は知らなかったんだよ

君のことを大事に育ててきた

僕は今でも君に近づきたいよ

あの頃のままの空を君は今でも

心の中で僕と一緒に広げてみせた

この切ない気持ちをあの人とも

同じ空の下で分かり合えるかな

大切な人が増えてゆくのは

嬉しくて悲しいことだよ

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