黒い海

僕だけの住む家は真っ黒な海に流されて
僕は黒い海好きじゃない

でもどこに帰ればいいのか思い出せない

宇宙細胞は交信をして来た
けれど僕の眼が遮断する

方向を変えるなら緩やかなカーブがいいと
君は言った
そうかもしれないと僕がぼんやり答える

黒い海は好きじゃない
けれど何が好きか忘れてしまった

君の心僕は何一つ知らなかった

僕は僕で良かったんだ

繰り返したことなんて一度もないよ
僕は覚えちゃいない

黒い海に飛び込んでみればいいよと
君は言う
でも僕にはまだ勇気が足りないみたいだ
諦めが足りないんだよ

うるさいな、飛び込めない

君の声も遮断して僕に残ったものは

黒い山が見えた

満たされようと思う事自体が間違いだってさ

僕に何を望むの?
僕に望むほうが間違っているよ

くだらないな、言い争って

黒い海に僕の心を沈めているものは
僕なのか

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