みんなの運命を思う時

僕が箱庭から逃げてゆく
高い音がして僕は怯えて震えている
ここに何もないから僕は走る
走って走って随分遠くまで来た
気付くと僕は一歩も自分の庭から外へ出てない
おかしいな
こんなに走ってきたのに
なんでちっとも僕の庭から離れてないんだ
ああ、僕はあとどれぐらい闇を食べ続けよう
闇を食べ尽くして、聞こえない耳を持とうか
点が見える、あの点はなんだろう
ずっと遠くにあるんだよ
あの点まで走ろう
何かわかるかもしれない
近づいてゆくたびに点が大きくなってゆく
あの点は新しい闇、僕を包み込んで離れない
僕に必要なのは光じゃない、知っているよ

関連記事