ひとりの砂場

ひとりで砂遊びしていると
おうちに帰ろうって
そう呼ばれてみたかった

みんな先に帰ってしまって
僕ひとりだけ残された気持ちは
いつまでも
いつまでも
淋しかったから

一緒に帰ろうって
呼ばれるのを
ずっと
ずっと
待っていたけれど

けれど

いつまで待っていれば
いいんだろう

いつまで冷たい砂でお城作っては
壊して待っていれば
いいんだろう

真っ黒な空が泳いできても
帰れない
どこに帰ればいいのか
わからない

闇の住人に話し掛けられても
答えちゃだめなのに
淋しすぎて
こぼれちゃったんだ
涙と一緒に声が出ちゃったんだ


「一緒に遊ぼう」

関連記事