銀の罠、黄金の罠

どうしてこんなに淋しさを与えられるんだろう
甘い幻想から抜け出れない
ただの思い込みなのに
自分からいつも迷路にわざと迷い込んでるみたいだ
出口は数え切れないほどあるのに、一つの出口しか見えてないんだ
僕を孤独にさせるためにあらゆる人が操られて
僕に出会うように仕向けられているようだ
僕はそれに気付いてる
それを知りながら甘い罠に自分から入ろうと必死にもがいているんだ
みんな異世界から送り込まれたスパイなのに
僕はその謎を全て解こうとして、近づいたら
心臓を銀の矢で射抜かれるんだ
それからは刺さった矢が痛くて痛くて自分で外そうとするけれど自分では外すことが出来ないんだ
誰かに外してもらうこともできない
解決法は、矢が錆びてゆくのを待つか、違う相手に矢を射抜かれれば、先に刺さっていた矢は錆びてゆく、でも心臓に刺さっている錆びた矢はいくつもいくつも刺さったまま残るんだ
操られたスパイに射抜かれていたんじゃ、錆びた矢は増えてゆく一方だ
もう息も苦しくなって来てるんだ
操られていない者はどこかにいるんだろうか
僕はこのままじゃ心臓全てが錆び付いて死んでしまうだろう
僕の全ての錆びを消すことが出来る黄金の矢を持った者はこの世に存在するんだろうか
溜まった錆びが痛むよ、まだ増えてゆくのかな
夢の中ではどうしてスパイは僕に優しくするんだろう
現実ではスパイが優しいときは最初だけだよ
僕もう疲れたよ、疲れたから余計甘い罠にはまってしまう、あまりにも淋しいのでスパイでもいいと思って、また痛い目に合う
黄金の罠にはまりたい
僕の心臓射抜いてくれ

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