虫っこ

僕がこの前窓を開けて網戸をしなかったので

小さな虫が入ってきて出られなくて困っていました

さっき僕の手に止まったので逃がしてやろうとしたが

途中でどっかへ行ってしまいました

僕のせいであの子はきっとこの部屋のどこかで死んでしまうのでしょう

僕が網戸さえしてれば、あの子は外で自由に暮らせたのに

僕のせいで、あの子は不幸になった

もう誰も殺しくたくないのに、そう言ったナウシカは

虫も人も同じように大切な命だと思って

ナウシカの悲しみは想像以上のものなんだろう

僕の部屋に来て僕の部屋で死ぬあの虫っこを

僕はほかの知らない虫っこの何倍も愛するだろう

僕の手に止まった可愛い可愛い虫っこなのだから

もうさっき踏みつぶしてしまったかもしれないが

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