静かな暮らし

誰の言葉も好きじゃない

自分の言葉も好きじゃない

何も考えずに生きてゆけたらな

老後のようにただ静かに静かに暮らしたい

ひどいよね

僕は、お父さんのそんなささやかな望み奪ったんだ

なんで生まれて来てしまったんだろうね

違う女の子が生まれればよかった

お母さん、産む子間違えた

間違えちゃったね、ごめん

間違えて生れて来た人間はどうすればいいかは、わからないよ

静かな暮らしなど許されないんだろうね

さみしいものだな、死ぬまで独りだと決まっているようだよ

それでも間違えた人間は我慢しなければ

これから先、今まで作りものだった絶望がだんだん本当の絶望へと

近づいてゆくのだろうな

僕にとってなんのためにこの世界があるんだろう

逢えないな、お父さんには

逢う資格ない

僕だけの希望がどこにもない

僕の中に僕だけの希望がない

泣き過ぎて目が痛い

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