竹櫛  

君がもし、女の子ならば

私は小さな半月形の竹櫛で

君の髪を毎日梳ぎたい

君がもし、少女であったなら

私はその黒髪を指に絡ませ

意味もなく泣いている

何故君は男の子であるだろうか

そう思った時には

どこかにあったはずの竹櫛が

二度と見つかることもない

君がもし、女であるなら

私の髪を黙って梳いだだろうか

それまでどちらが哀しいかと私は二度と考えはしない

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