失望

苦しいのだろうな、書くことは

僕にとって、詩のようなものはもう遊びなのかもしれない

ありのまま書くことが、本気で

お父さんが死んで、何年間か、ありのまま書くことなど

できなかった、つらすぎて

お父さんを失ってから、僕はどんどん失望してゆき

遊ぶことがだんだんできなくなってきたんだろう

今じゃ、なにひとつ意味を見いだせないんだ

苦しいんだ、遊べはしない、もう遊べはしない

ランボォがヴェルレーヌに愛されなかったことで深く失望し

それから詩を一切書くのをやめた

全てに心から失望したのだろう

でも、ランボォの生き様は死ぬまで見事な

その存在、人生自体が芸術だった

僕も、もう表現することに重みを置いてはいない

あまりに、抱えられる以上のものが重なりすぎた

失望の深さのあまりに、何にも意味がはいってこない

僕がもしたくさんの人に素晴らしいと思われる何かを

作れたとしても、僕は空しいだけなんだ

自分を認めないのに、自分の書いたものを認められるはずがない

空しいのに、何故僕の文を君に理解してほしいと思うんだろう

君に、だれか、誰か、誰か、どこでもいい、100億光年先にいる誰でもいい

僕の空しさと愚かさと卑怯さを、胸が痛むほどわかる誰かはいないのか

誰もいなくていい、僕は普通に働いて過労死でもいい、早めに死ねる人生を

そんな人生を僕が一番欲しい、そんな心を僕が欲しい

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