花冠

ひとりで泣いている君の頭に

花冠をそっと乗せよう

君は微笑んでくれるだろうか

君の目に映る夕陽はまだ橙に燃えているだろうか

池の中の草に足を縺れとられた君は

悲しい目でぼくに助けを求めた

僕は見惚れて助けはしなかった

その美しい目をずっと見ていたかったから

僕は思い浮かべた君に似合う花で冠を作り

君の頭に乗せたなら君は

微笑んでぼくのところへ戻ってきてくれるだろうか

気づくと君は打ち上げられていた

君に似合う花が見つかったよ

白いケシの花で作ろう

花言葉は忘却、深い眠り

僕が君を忘れ去るように

この花冠を君の頭にそっと乗せよう







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