列んで、待つ。
ということに私が恐怖を覚えるようになったのは、多分、あの写真や映像を見てからだろう。
列んでいると、まるでそのために列ばされているのだと錯覚する、列んで待たされることは恐ろしいことだ。

今日私は、夢の中で列んでいた。今から殺されるために列んでいた。
恐ろしかった、一体どんな殺され方をするのか、楽な殺され方では絶対にない!
待たされて列んでいる時間のなんと残酷なことか。
逃げるすべを持たない私たちは無音の慟哭の叫びを上げ震え上がりながら待っていた。
助けを、救いを祈ること以外何もできない絶望の時間だ。

そこへ一台の車が入ってきて少しはなれたところに止まった。
車の中に乗った人物を私は見た。
それは、私のお父さんだった。
お父さんも私を見て悲しそうな顔で泣いていた。
やっと、やっと、やっと会えたのに、私は今から殺される。

最高の悲しみの中夢の幕は下りる。



次の夢も絶望的だった。

私たちは列んで溝の中を長い箆棒で掻き混ぜている、多分劇薬のような液体を作らされている。
白を混ぜた緑っぽい青っぽいその液体と、この室内、絶望だった、私たちは逃れられないのだよ。
アドルフ・ヒットラーみたいな親父が私たちを使っているだろう、私たちはいずれ殺されることを知っている。

「おい、この液体、なんに使うんだろうな」
「決まってるだろう、人を大量に殺すためさ」
「てことは、お、俺たちもいつかこれで、こ、殺されるんじゃないのか」
「たぶん、そうだろうよ」
「今のうちにこの溝にはまって自殺しちまったほうがいいんじゃねえのか」
「だったらはまってみろよ、おまえ」
「やっぱりいイイイイイイィィィ嫌だ!」

こんな夢にこそ、牧さんみたいな捜査官が来て欲しかったのだが、誰も来ないまま、幕を閉じる。
なんで同じような悪夢を連続して見るのか、それは私が今日16時間寝ていたからだ。
寝すぎることは罪であるから罰を与えられたってェ
訳ですよ、だんな。非違ィッ、仏、Toxic-Apple-Juice。
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