Boys Don't Cry

http://vimeo.com/12884758">食肉、ペット、革、毛皮製品、動物実験、娯楽産業、狩猟、人間たちはあらゆる動物たちを利用し、利益のために虐待、殺戮を繰り返しています。彼らは私たちの知らないところでどのように虐げられ、殺されているのか。真実を撮ったドキュメンタリー映画「アースリングス」をご覧いただけます。http://vimeo.com/12884758




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映画「ボーイズ・ドント・クライ」を観た。
ずっと気になっていた映画だったので借りて観た。
内容は、体は女であるが心は男である性同一性障害を持った主人公の映画としか知らずに観たが、観た後に後悔している。
これは実話であったのである。
実話だと知ってから観るべきであった。
主人公のブランドン・ティーナがあまりに誠実で優しい青年で、そんな彼のがんばる姿をもっと観ていたいと思う間に、事は観る側を尽く悲しみの中へと突き落としてゆく。







自分の話になるが、私自身若干、自分の性に違和感を感じるようになってきたのはいつからかよくわからないのだが、自分の体が女であることや、女の格好をするにも化粧なんかするにも、あと自分の声が高い声であるのにも違和感を持つようになってきて、そういったことは結構苦しいことであったりする。
しかし恋愛対象は普通に男性であるので、そこでは苦労はそれほどはないかもしれない。
ただ、好きな人からでも、もっと女らしくしたらどうか、のようなことを言われるとムカッと来る。
所詮、お前は俺が女だから好きなだけで、俺が男なら好きにはならないんだろうよ、と思って冷めてしまうのである。
そういった女として男に尽くす自分がまったくいないので恋愛もうまく行った例がない。
もし、男に生まれてきていたならどうだったんだろう。
人生は全然違ったかもしれない?

姉の古くからの友人がブランドンと同じなんだ。彼と最初に会ったのはまだ9歳ごろだったんじゃないか。姉に紹介されて、一緒にどこかへ行ったんだ。私はそれがショックでならなかった。何故なら大好きな姉を彼に取られてしまった。そう思ったからだ。彼が車を降りて帰った後、私は嫉妬のあまり泣いていた。姉がそれに感づいたのか「○ー君は女の子やで?」って言ったんだ。私はどうしても信じられなかった。だって身のこなし、服装、喋り方、どこからどう見ても私には男にしか思えなかったからである。そんな嘘を私に言って私を慰めようとしても無駄だ!と心ではそう思っていた。しかし成長するにつれて、それは本当なのだと言うことがだんだんわかってきた。いつしか私はそんな彼にほのかな恋心のようなものを持つようになった。何故なら彼はとっても優しくってかっこよかったし男が持つ不潔な下心のようなものを持ち合わせているように見えなかったからである。中学生になった私は彼に会うと頬が赤くなっていた。ヴェルサイユのばらのオスカル様に恋する乙女時代である、彼を見ていると、彼以外の男はみな汚らしくて野蛮でガサツにしか見えなくなるのであった。そんな淡い少女のような片想いをずっと彼に抱き続けて時は過ぎ、家族みんなで彼と親しかったが、お父さんがいなくなって、それから三年後くらいだろうか、わたしが25歳くらいのとき、たまたま姉の違う友人宅でうちの兄も一緒に、みんなでご馳走になって、みんなで楽しくお酒も飲んで、私と彼以外はベランダに煙草を吸いに行ったときである。残された彼と二人きりなって、かなり酔っ払ってしまっていた私は吃驚するようなことを彼に言ったのである・・・・。なんかそんなお互いふざけあった雰囲気だったからか、私は彼に「抱っこして」とせがんだのである。彼はすぐに快く「よっしゃ」と言うと私の体をひょいと軽々と持ち上げて立ち上がり、お姫様抱っこされた私は感激と恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして彼の肩に顔を隠した。ベランダから姉と兄と姉の友人が見て笑ってた。なんてたくましいんだろう・・・・。ドキドキしながら抱っこされてると彼は「このままベッド連れてってまうで」とかなんとか言って、できるなら・・・・と思ったが、まさか姉兄のいる前でベッドへ運んでもらう訳にも行かず、それだけに終わったのが、今思い出しても、いい思い出である・・・・。彼がどれほど社会で苦労しきたか、私は姉から少し聞いたことがある。仕事は男でもつらいようなきつい仕事を長年続けていた、仕事場での差別、嘲りは本当に酷いものだったらしい。華奢な体格である彼がそんなきつい仕事をして、周りから差別されながらもがんばっている、彼は本当にかっこいい男以上の男であると思うんだ。

って、ぅわっ、結構語ったなァ、ぼく・・・。映画の感想の記事で映画以外の話で滅茶苦茶語ってしまったが・・・。
だからブランドンの体は女と知ってからも愛するラナの気持も結構わかったんだなぁ・・・・ってね。
実際、そういえば大好きな女の子の友だちと結婚したいって思ったことがあったな。
あまりに好きになると、性別なんてどうでもよくなってしまうんだね。

なんとなくハッピーエンドになると思って観ていたものだから、余計に悲しく、あっけなすぎて、なんてあっけなく事は起きてしまうのだろうと思って、ブランドンとラナの幸せな時間がいつまでも心に残る映画であった。
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