人の悪いとこ悪いとこばかりに目が行く人は本当に不幸な人だな。
それはどうして。
それは自分の中に正義があると考える人間の不幸だ。
それは正義なのか、それを他者に問い続ける人間の不幸だ。
それは人を批判することで自分が正義であることを証明できると思う人間の不幸だ。
何故誰のことも嫌いになってしまったのだろう。
私は人間が今まで以上に嫌いになってしまった。
言えばベジタリアン以外に向ける目が濁ってしまった。
肉食者は特に、死体を喰う人としか映らなくなってしまったんだ。
どんな良い人もどんな善い事をしている人も、肉喰うてるだけで、死体食ってるのかぁ、と思って嫌になってしまう。
犬や猫に肉を与えているのを観ても、野菜を与えたら良いのにと思ってしまう。
これが正義を手に入れた人間の苦労だとはなんとも皮肉な話だ。
人よりも知能が高まり動物の痛みにまで意識が届いて菜食主義となることは実に良いことではないか。
別にそれだけやってれば誰も何も批判もされない。
しかし実に善い事を知ってしまってそれを継続することにも多少なりの努力と忍耐が要るのであり、がんばって善い事をしているので、そこで人に対する見方が変わってしまった。
俺はこんなにがんばって善い事をやってるのに、君たちはなんだ、何故君たちはがんばれないの?
俺にできることが君たちにはできない?NON、そんな馬鹿な、菜食になることってとっても健康だし環境にも優しいし、飢餓で死んで行く人たちを殺す貢献もしなくてよいんだ、素晴らしいじゃないか、何故君たちはそれができないのか、何故しないのか、偽善者たちよ。
俺は俺に絶望した。
正義を掴んだおかげで腐敗した脳髄を世間にばら撒き、俺が正義だ!俺の苦しみを聞け!おまえらがい続ける限り俺は苦しい、俺の苦しみを知れ!そう、俺は泣き叫び続ける。
おまえらは下等なんだよ、と見下し続ける。
そしてだんだんと孤独になって行って誰にも看取られないまま腐敗して死ぬだろう。
俺は全員が生き物全部含めたまったくのすべての生命が全員幸せになる為に正義になろうと決意した。
まず、自分にできることはやろうと思った。
この先一生、肉、魚介類、卵、乳製品、蜂蜜を俺は摂らないと決心した。
それでみんなが幸せになる未来に近づくことができるとそう信じていた。
僕が肉食止められたのは屠殺場の映像を見たからなんだ、何回も言うけどもね。
だからね、とにかくこの映像をみんなにも観てもらいたいと思った。
観ないでは誰も肉食をやめられないと思ったからだ。
どんな風に殺されているかまったく知らない人が多すぎるからね。
これを知らせないとって思ったんだ。
それぐらい僕にもできると思った。
できることはやろうと思った。
僕は今それができない。
今の僕にできることってなんだろうな。
特になんか善いこともしないけど、人だけ見下す人間に成り果てたので何もせずにただ生きて死ねばいいな。
偽善を振りまく人間は大嫌いなんだ。
だから俺も偽善は振りまかず、振りまくものは腐った脳髄だけでいいじゃない。
善も偽善も正義も何もないさ、有るのは吐いた後の爽快感と厭悪感のみだ。
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