夕立  

死にたくて柔らかい猫のようなものを抱いていたんだ


それは死んでしまったのだろうか


その痛みも僕は知ることが出来なかった


愛することと殺すことはどうして似てるの?


あの子は殺されることでしか愛されなかった


希望の先には必ず絶望が先回りしていて


本当の希望は絶望のことなのかな、と波が引いた


この世は夕立のようさ


儚く止んだら夕焼け背にしてもう帰ろう

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