EGO
「電話魔照ったよ、魔哲多よ、待ってたよ。僕もあれからいろいろ考えてた、考えていた。草原の熱帯魚のようにね待っていたんだ君のこっとゥをゥ。早すぎる脈を落ち着かせたのは早朝の冒涜なミラー、君を?僕は?覚えってるぅ。君の全存在が僕の全存在に呼びかけているぅ。ごめんちょっと酔っ払ってラァ。君は僕より進化中。僕は言いたいことがあった、でも言えない。僕は言える、本当の本当に言いたいことは絶対誰にも言えないんだって。赤いネオンが何分おきに点灯するのか見ている、約9,1kmはなれた窓から、君のおる世界が僕の世界と違うように違うのかそれともおんなしなのかそんなん俺知らん知らんけどな、僕のゆうてること君にわかれば腹立つけどな、僕のエゴを愛してくれますか、「下半身のもくろみ」という大長編作をあと70年かけて書くだけの人生やたっとしてもそれでも愛してくれますか、現時点僕のおる時点がどこかなんざどうだってええ、可能性に賭けない不可能性を愛する人よ僕の声を聴いて聾になってくれ、忘れ形見を残して死なないから、軽蔑が愛に近づいてゆく、嫌いなものを自分のものにしていける、絶えず栗鼠猿が脳内できしみ喚いている暮らしの中で正気を装って生きてゆくユーラシア大陸揺らしあ馬に銀色の尾鰭生きていく場所がない洞窟で一人で暮らす人を尊敬する僕はすべてに惑わされている惑わされている喜び骨のぬくもり抱いて生きるしかないんや白樺の人と話をしてる虚構を愛している罵りあうほど人を信じている現実で愛を謳い夢の中で殺しあっていた残虐性に満ちて涎を垂らして笑っていた明日の残骸はこの手の内に在ったそれでも人は笑っていた太陽を糞で塗り潰しその隙間から漏れるものを飲み干し他人の子を盗んで育てた死んでいた子供はすでに死んでいたそれでも人は笑った明日の残骸を抱くためにやってやる俺はとにかくやってやるぞ何かが恋しいその何かが何か全く解らない僕のマタイ伝がはっちゃめちゃ、はっちゃめちゃ、うさぎの交尾は可愛い、そんなのは嘘だろ、なあ、希望と絶望が同じところに必ず同じだけ存在していることを知っていますか」