On a cutting board

音楽だけが僕の友だち。
もう11月だというのにコバエがわんさかといる、ビール缶の上でおぼれていた一匹のコバエを助けてやった、濡れたまな板の上を這っている、いつもならもう一度助けてやったかもしれない、でも面倒だったのでそのままにしてお茶を淹れた、その熱湯がかかったのか、コバエは動かなくなった。助けたのに結局殺してしまった。
何のために生まれてきたんだろう殺される者たちは。
絶望でしか生きていけなくなった人間は何のために生まれてきたんだろう。
あまりの孤独にまたで愛敬に手を染めようとする三十二歳の晩秋に。
何のために生まれてきたんだろう人に不快だけを与えて迷惑だけを掛け続ける者。
死が僕の友だち。
昨晩は酔っ払って結構臭いことを書いたが、僕は照れないね。
毎日こうやって思ってもないことを書いて自分を慰めている。
みんな騙されろ馬鹿が。
馬鹿だけが僕の友だち。
いっやーほんまたのしいよねーじんせいってさあーたのしくって自分の身体をミンチ状にしたくなっちゃうよねー。
それでもまだ生きてるんだよねー。
今まで以上の不快と迷惑をかけるために僕は生きてゆく、なあんてね。
たのしいなあーなんもすることがなくてうれしいなあー別に死にたくもならんしな。
音楽を聴くとエクスタシーを感じる。
目の前が眩しくて、夜になるほど眩しくて何を目にするのも眩しい。
エクスタスィーが僕を死へ導く。
今までのなにもかも忘れて。







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