最近ずっと自転車の籠に何度もゴミが入っていて、なんだろうと思っていつも除けて捨てていたのだが、そうしてるうちに気付いたのは、ああ、いつも昼間にマンションの駐輪場に置いてるから、乗ってないのだとすると邪魔だってんで撤去するつもりで、乗ってたらゴミを入れてたらなくなるだろうと確認のためにしてるんだと思って、毎回捨てていたのだけれども、買った当初からタイヤがすぐに空気がなくなる自転車で、また減ったのかなと空気を入れて走ったら、すぐにぺしゃんこになったから、あれおかしいなあ、パンクしたのかな、それともパンクさせられたのかなと思って悲しくなって、修理に出そうかと考えていたところ、パンクしてから一週間くらい経って、自転車あるかな、と駐輪場を覗いてみたら、見事、なくなっていた。
悲しいことだけれども5年ほど乗っていた僕の自転車は勝手に撤去されたようだ。
さびさびだったし、一ヶ月に三回ほどしか乗らない自転車だったけれど、勝手に撤去するなよと言う気持ちは拭えない。
自転車がなくなったのはこれで三回目で、一回目は兄が乗っていったところ盗まれた。二回目は実家のマンションの駐輪場に置いてたらなくなっていた。
僕がおもうところ、たぶん分解してパーツを売るためにそうやって乗っていなさそうな自転車を探してる業者の人が撤去したんじゃないかと思った。
だって普通なんの断りの紙も自転車に張らないで撤去はありえないことだからね。
確かにたまにしか乗らない、歩いてもいける距離を走るために自転車を混み込みの駐輪場に置いておくのは邪魔だとしか思われないのはわかる。
でも僕は、自転車に乗るとき、楽しかった。
でも、もう自転車には乗れない。だって新しく買ってもたぶんまた勝手に撤去されるだろうからね。
僕は歩くことが結構苦痛なんだけども、自転車に乗ることは楽しかった。
できるなら、毎日海沿いや山道を自転車で疾走したい。
どんなに気持ちがいいだろう。
僕の緑の折り畳み自転車、もう帰ってこないんだね。
5年間僕のためにタイヤを回してぶんぶん走ってくれた自転車。
今頃解体されて売られてるのかもしれない、臓器売買だ。
もう、帰ってこないんだね。
涙が出るよ。