其の五、「     」

記憶がないから、ずっとゼロのままなんだ

何を失った、だろう

あの日の空の色さえ思い出せない

生きてゆくほど何を失ってゆくだろう

好きなものを思い出せない

だんだん死んでゆくことは怖くない

生きろと言われることが僕は怖かった

僕が生きることは僕が完全に死ぬってこと

僕の全てを終わらせてまで生きる意味がない

僕が孤独なのは、孤独な人を愛する為

何もかもが闇に飲み込まれる前に

その願いは確かなものなのか

そしたら、夢からやっと覚めるのだろうか

カオスに戻ったら、またやり直しだね

その時、君ならなんて言う?










「喜んで」










続いてるんだね、果てしない

途切れることなく

僕の眠る地点と君の眠る地点を何かが行ったり来たり

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